ストレッチはケガの防止のために行っている人が大多数だろう。しかしストレッチはやり方とタイミングによっては筋肥大にも効果的なのだ。
文:Sarah Chadwell, NASM-CPT 翻訳:ゴンズプロダクション
筋肥大に役立つストレッチ
ストレッチは筋肥大に役立つ。その理由は筋膜と関わりがあるからだ。筋膜は結合組織の一種で、筋肉の構成要素を全てひとまとめにして包み込んでいる膜だ。
ストレッチを行うと筋膜も伸ばされ、筋線維間に空間ができるので、筋線維が肥大するスペースが生まれる。ワークアウト直後のパンプアップした状態も、大量の血液が対象筋に閉じ込められているので、内側から外に広がろうとする力が働いて筋膜が伸ばされる。この状態のときにワークアウト後のストレッチを行うと、さらに筋膜の引き伸ばし効果が高まり、筋肥大の可能性が上がることが期待できるのだ。
では、筋肥大が目的の場合、ワークアウト直後のストレッチはどれが最適なのだろうか。
スカンジナビア臨床生理・核医学会が実施した2020年の研究調査では、10個の研究が調査対象とされ、そのうちの3つの研究で、筋構造にストレッチが肯定的な作用をもたらしたことを示す結果が得られたそうだ。また、これらの研究ではストレッチで一定の負荷がかかるように特殊な器具が用いられたそうだ。
一定の負荷をかけたストレッチが筋構造にプラスの作用をもたらしたとすれば、PNFこそが筋肥大を目的としたワークアウト後のストレッチとして最適だということが言えるのではないだろうか。
スカンジナビアの研究調査では、被験者が負荷をかけずに自発的なストレッチを行った実験では筋構造への作用は確認されなかった。つまり、被験者が自分の感覚で、無理のない可動域内でストレッチを行った場合は筋肥大は見られなかったということだ。
また、筋肉に負荷がかかるトレーニングプログラムに組み込まれたストレッチの実験が5つあり、そのうち2つの実験ではストレッチが種目のセット間に行われた。
調査によると、この2つの実験も筋肥大にプラスの効果をもたらす結果が得られていたことが分かった。以上のことから、筋肥大にプラスの働きをもたらすストレッチについて、研究者たちは次のような結論を出した。
「負荷がかかるようなストレッチでも、それが低強度であれば、筋肥大を促す効果は生まれないと考えられる。しかし、ある程度強い負荷がかかるストレッチや、強い筋収縮を起こした直後に行うストレッチは筋肥大を促すと推測することができる」
つまり、筋肥大の効果を引き出すためのストレッチということであれば、負荷をかけた手法で行われるPNFが最適だと言えるのではないだろうか。
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