コンテスト

筋トレの停滞期は何をすればいい?プラトーからの抜け出すための5つのコツ

その4:睡眠時間を増やす

良質の睡眠をとることは筋発達を促す上で欠かせない。そもそも、睡眠不足の状態ではワークアウトを効率よく行うことはできないのだ。特に高強度トレーニングを行うなら、疲労回復に欠かせない睡眠が十分でないと明らかにマイナスになる。少なくとも7時間、理想は8~10時間の睡眠を毎日とるように心がけよう。

筋発達反応が最も活発になるのは私たちが眠っているときだ。眠りにはパターンがあるのだが、深い眠りに入っているとき、私たちの体の中では成長ホルモンの分泌が活発になっている。このホルモンはアナボリックホルモンのひとつで、筋発達反応をもたらし疲労回復を促してくれる。つまり、できるだけ睡眠が深くなっている時間を長くすることが、筋発達の促進につながるということだ。

睡眠不足の状態が長く続けば、せっかく作り上げた筋肉が減少しはじめる。睡眠不足はてきめんにマイナスに働いてしまうわけだが、そうは言っても毎日必ず良質の睡眠を8時間以上もとるのは難しいという人もいるだろう。そういう人はまず、自分の1日のスケジュールを見直してみよう。忙しいときでも、何とかスケジュールを調整して、今までより30分早くベッドに入るようにする。ワークアウト前に摂取するタイプのものなどサプリメントの中にはカフェインが含まれている場合もあるので、そのようなものはできるだけ夜間には摂取しないこと。また、夜中のワークアウトが習慣になっている人は、場合によっては時間帯を変えることでより深い眠りが得られるかもしれない。というのも、高強度のワークアウトは神経を興奮させるため、人によっては寝付きが悪くなる可能性も考えられるからだ。

できるだけ睡眠を考慮して1日のスケジュールを組むようにし、トレーニングが最大限に筋発達に活かされるように良質の睡眠を十分にとるように心がけよう。

その5:食事メニューを組み直す

いい加減な食事のせいでプラトーに陥ってしまうこともある。プラトーの原因はトレーニングだけではないのだ。

筋発達に不可欠な栄養素はタンパク質であることは誰もが知っていることだが、身体を動かすための主要なエネルギー源になるのは炭水化物である。そのため、炭水化物の摂取量を制限したりするとプラトーに引きずり込まれることになる。

食事を構成する三大栄養素はタンパク質、炭水化物、そして脂質だ。筋発達を目指すアスリートは、この三大要素がしっかり確保できるような内容の食事を摂る必要があるわけで、それぞれの栄養素が筋発達にどのような役割を担っているのかをここで確認しておこう。

なお、それぞれの栄養素を日々どれくらい摂取すべきかについては、個人差があることなので一概には言えない。現状維持のために必要なカロリー量を計算したら、筋量増加のためにどれくらい摂取カロリーを増やせばいいのかを試し、さらにタンパク質、炭水化物、脂質の割合も変化させてみよう。微調整を加えながら自分の身体をモニターしていくうちに、自分にとっての理想的な割合が見えてくるはずだ。

●タンパク質:タンパク質は筋肉の構成要素だ。食事で摂ったタンパク質はアミノ酸に分解されて筋肉に取り込まれ、そこで筋肉に同化されて貯蔵される。必要に応じて筋肉は貯蔵しているタンパク質を分解し、アミノ酸を消費していく。
例えばワークアウトによって筋線維が傷つくと、その傷を修復する反応が起きるわけだが、その際にアミノ酸を消費する。そこで、このタイミングでプロテインシェイクなどを摂取してタンパク質(アミノ酸)を補給することは筋発達を促すうえで欠かせないのだ。そして、この傷の修復こそが筋発達反応になる。ここでの傷の修復は、ただ傷を治すだけでなく、筋肉が以前よりも太く、強くなろうとする。これは、再び同じような刺激や負荷が筋肉にかかったときに、ダメージを受けにくくするための反応でもある。

●炭水化物:炭水化物は体にとって主要なエネルギー源である。体の中に入るとブドウ糖にまで分解され、ブドウ糖はグリコーゲンの形で筋中に蓄えられる。疲労した筋肉を回復させ、傷ついた筋線維の修復にはグリコーゲンも不可欠である。筋発達を促すためにも、炭水化物は十分に摂取するように心がけよう。

●脂質:同じ1gでも、脂質はタンパク質や炭水化物に比べてカロリー量が多い。カロリー量が多いということは、エネルギー源としてはタンパク質や炭水化物よりも利用価値が高いと言える。
エネルギー源としてだけでなく、天然の良質な脂質は身体に余分な脂肪がつかないように作用することもある。そのため、全ての脂質を一緒くたにして避けないこと。良質の脂肪は身体づくりにプラスになるのだ。
ホルモンの生成にも脂質は不可欠だ。脂質を極端に減らした低脂肪食を続けると体内で作り出されるテストステロンを減らすことになる。アナボリックな反応を促すことは筋発達に欠かせない。必要なホルモンを減らしてしまわないように、良質の脂質を選択して賢く摂取しよう。

まとめ

プラトーのど真ん中にいると、そこから抜け出すことなど永遠にできないように思えてしまう。しかし焦ることはないし、恐れることもない。まずは冷静になり、やるべきことをひとつずつ試していけば、必ずプラトーから抜け出すことができる。

まずは原因を見極める。どうしてプラトーに陥ったのかを客観的に判断するのだ。そして、原因を解決するための方策を立てる。今回、みなさんには5つの解決策を提案した。原因の解決に最も近いものを選択し、それを試していこう。もちろん、プラトーの原因はひとつとは限らない。その場合は、今回紹介した5つのやり方から必要なものを可能な限り実践してみることだ。

プラトーからは必ず抜け出せる。そしてプラトーに陥っても悲観する必要はないのだ。なぜなら、プラトーは向上の過程で必ずぶち当たる壁であり、プラトーを経験するということは、それまで確実に筋量と筋力を向上させてきたことの証しなのだから。

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佐藤奈々子選手
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