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サマスタのビキニ女王が明かすシェイプされたウエストの秘訣【私のカラダを劇的に変えた筋トレ】

柔道で培った力強い身体からエレガントな美ボディへ、劇的な変身を遂げたサマスタ・ビキニ女王の射手矢味香さん。理想的なボディライン、中でもシェイプされたウエストの秘訣は「トレーニングの1~2時間よりトレーニングしていない22~23時間」。その長い時間で意識していることとは?

【写真】引き締まったウエスト!カッコいいビキニ姿の射手矢さん

大学卒業までは柔道一筋。63㎏級を主戦場に団体戦全国制覇を目指していましたが、じつは当時憧れていのはOL。学生時代はスポーツに一杯一杯だったから、もう体力づくり、筋肉づくりには区切りをつけて別のことをしたかったのです。大きな転機となったのが大学卒業後、オーストラリアに留学したことです。元柔道オリンピアンのホストファミリーを始め、オーストラリアの人々は日常の中にフィットネスを取り入れ、楽しんでいました。私も現地で柔道を教えていくうちに、「やっぱり身体を動かさないと自分らしくないな」と気づいたんです。

しんどくても身体を動かし、身体のために栄養をしっかりとる。柔道を引退してそのライフスタイルから離れたときに、やっぱり心のどこかに物足りなさを感じていたんですね。その考えにたどりついたとき、日本でも身体づくりや食事を通してライフスタイルを整えることの大切さを一人でも多くの人に発信し、その輪を広げていけるような人になりたいという新たな夢ができました。

美ボディコンテストも、その夢に向けた自己ブランディングのために、もともとの体格や柔道で培った身体づくりの経験を活かせるものはないかと探る中で出会いました。たくさんの大会の中で『サマスタ(SUMMER STYLE AWARD)』を選んだのは、〝日本の誰が見ても綺麗な身体〟や〝健康的に美しい身体〟という大会コンセプトに共鳴したこともあります。

ずっと肩幅の広さがコンプレックスでしたが、コンテストにあたっては、顔も小さく見えるしVシェイプも強調されるので、大きな強みになりました。逆に、圧倒的に足りなかったのがお尻です。柔道時代はお尻のボリュームや丸みなど気にしたことがなかったので、形づくりの筋トレを含め、現在もお尻のトレーニングにはかなり力を入れています。私はサマスタのビキニプロと並行して、ポージング公認講師や大会審査員もさせていただいていて、大会を目指すみなさんからはよく「ウエストをどうやって作っていますか」という質問をいただきます。

私の場合、ウエストに関しては、筋トレより日常でコントロールしていくことを大事にしています。トレーニングの1~2時間より、トレーニングしていない22~23時間のほうが圧倒的に長いですよね。だとしたら呼吸によってインナーマッスルに働きかけ、肋骨を締めることを意識するほうが効果の面でも効率の面でも大きいと思うのです。肋骨が開いていると、お腹が凹んでいるように見えて、全体のシルエットが四角い身体に見えるんです。ドローインによって肋骨を締めていくことで、お尻の丸みと肩の張り出しとの対比からキレイなVシェイプのボディラインになります。

肋骨が開き切って呼吸の際に開閉がスムーズにいかないと、どうしても肩で息をしているような胸式呼吸になります。その結果、肩こりだけでなく人によっては頭痛の原因になったりもします。日頃から肋骨をしっかり閉じて、お腹のほうで呼吸するように意識することは、不調の改善にもつながっていきます。アドバイスを送るみなさんには、「日頃、意識してボディメイクをしていれば、その意識の連続が無意識になるからね」とお伝えしています。

「意識の連続が無意識に」という言葉、じつは高校時代にお世話になった担任の先生の受け売りなんですが(笑)、もしウエストが引き締まるような呼吸を無意識にできるようになれば、ステージの上で意識することが一つ減りますし、日常でも意識することが一つ減ったぶん、新しいことをまた一つ、吸収することができますよね。筋トレや食事というテーマとは離れてしまうかもしれませんが、大会の出場や上位入賞を目指している人には、それだけをすべての目標にしないでとお伝えすることもあります。

大会を目指して頑張るあまり、生理が止まってしまったり、思ったような結果が出ずに激しく落ち込んだり、完全燃焼して仕事に身が入らなくなってしまったり。キレイになるために頑張っているのに、気持ちが病んでいくこともあるんですよね。

学校でいえば、定期テストのような小さな頑張りをちょっとずつ評価してもらう。それがボディメイクの楽しさであり、長く続けるコツなのかなと思います。結果はもちろん大事ですが、そこへ向かって自分を磨いていく過程に、より得るものがあるということ、そして自分らしいライフスタイルを作り、充実させていく中の通過点に大会を置いてほしいという考え方を、これからもみなさんにシェアしていければなと思っているんです。

取材・文:藤村幸代 撮影:中原義史 (初出:Woman’sSHAPE Vol.24)

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