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ジュニア世代の筋肉姫のとある対策法「トップ選手を憑依させるイメージでポージング練習」

デビュー6年以内のトップ選手たちが、大会に初めて出場したときのことを振り返る。大会までに準備したほうがいいこと、知っておいたほうがいいことは?さらに、初めて大会に出る人に向けたアドバイスをしてもらった。今回は昨年のオールジャパン選手権ビキニフィットネス35歳未満163㎝超級&24歳未満級優勝・柿夏芽選手だ。

取材・文:IM編集部 撮影:中島康介、柿夏芽

「パンプアップに必要な道具や準備を知らず、ステージギリギリまで何をしていたら良いのか分からなくなりました」

大学2年生のとき、当時はフリーウエイトの勉強しか取り組んでおらず、部位別のトレーニングに対する知識がないことに焦りを感じていました。そのタイミングで、大学3年生のころにゼミの先輩である五味原領さんと出会い、部位別トレーニングを教わることになりました。トレーニングを教わる中でボディビル競技の話を聞き、大会に出てみないかと誘いを受けたことが、私が大会に出るきっかけとなりました。
初めて出た大会は神奈川県横浜市で行われた横浜オープン大会でしたが、出場大会の選択について特に深い意味はありませんでした。そのときから「出れる大会には全て出る」という意志で出場しました。多くのステージに立ち、競技自体を深く知りたいという思いや、絞り切った身体を体感して、減量に対する学びを得たいという気持ちがあったんです。今振り返ると、初出場が横浜オープン大会で良かったと感じています。横浜オープン大会の会場は他の大会に比べ、観客席との距離が近く、応援に来てくれている方たちをステージから確認することができます。初出場のステージは不安が大きいですが、応援に来てくれた部員とアイコンタクトが取れる会場は少ないので、選手としては心強く初戦を迎えられる場所だと思います。
ポージング練習は、世界のトップ選手や日本のトップ選手などのYouTubeを観て自己流で研究しました。一番初めにやったことは、トップ選手のステージングの完コピ練習です。指先の動きや表情も真似して練習しました。私自身にトップ選手を憑依させるイメージで練習していました。それを複数人分取り組み、少しずつ自分のステージングを作っていきました。

ビキニフィットネス用のヒールは、原宿にあるダイアナ(JBBF公認シューズ販売店)で購入し、慣れるまで家で常に履いていました。ただ、そのまま履いて歩くと床が傷つくので、ヒールカバーを装着して練習していました。ビキニはインスタグラムでSVビキニ(ビキニ販売専門アカウント)から購入しました。ビキニは手元に届くのが数カ月後になると聞いたので、大会出場を決めてからすぐに注文しました。また、ポージング練習はビキニを着用して練習しました。タンニングは大会2カ月前ごろから、日焼けサロンのサンラウンジに週2〜3回のペースで焼きに行きました。
減量に関しては、除脂肪メソッドの本に沿って取り組みました。学生ということもあり、パーソナルやレッスンに通う余裕はありませんでした。研究、分析をすることは好きなので、先輩に支えてもらいながら本などを用いて勉強していきました。初めての減量では、大体6〜7カ月でマイナス10㎏落としました。
初めての大会で失敗したことがあります。それは、ステージに上がる前のパンプアップに必要な道具や準備を知らず、ステージギリギリまで何をしていたら良いのか分からなくなってしまったことです。これに対して、当日のスケジュール確認や準備をして、シミュレーションしておくことが、不安や緊張を軽減させられることだと思います。
私から皆さんへのアドバイスは、この競技を楽しんで欲しいなということです。もちろん、競技なので全力を尽くします。ですが、人生をよりアツく華やかにしていくためのトレーニングであり減量であって欲しいと私は思います。競技のために「辛くても耐える日々を過ごす」のではなく、ぜひ生活の質を上げながら楽しんでください。


かき・なつめ
1999年8月10日生まれ(22歳)、身長167㎝、大学生。トレーニング以外の趣味はグルメ巡り、旅行。
初大会と結果●2020年横浜オープン大会40歳以下優勝
主な戦績●2020年マッスルゲート東京35歳未満163cm超級優勝&オーバーオール2位、ゴールドジムジャパンカップ35歳未満163cm超級&オーバーオール優勝、2021兵庫オープン大会ジュニア優勝&35歳未満163cm超級3位、東日本選手権35歳未満163cm超級2位、東京選手権35未満2位、オールジャパン選手権35歳未満163cm超級&ジュニア優勝、グランドチャンピオンシップス5位

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