マッスルゲート選手 コンテスト

生活指導のマッチョな高校教員がボディコンテスト優勝!高校では腕立て伏せ大会で盛り上がる

「夕食のときに妻が『大会出てみたら?』と勧めてくれました。コンテストに出場することは家庭に影響が出るかも、と思って躊躇していたのですが、一歩踏み出せなかった自分の背中を押してくれた妻には感謝しています」

マッスルゲートの「新人の部」は、そのカテゴリーに初めて出場する選手限定の部門だ。門真市民文化会館で4月6日に行われた大阪大会でもたくさんの「新人」がコンテストデビューを果たした。

【写真】マッチョな先生・島田宏希さんの広い背中

島田宏希(しまだ・ひろき/29)さんは、週6日、出勤前の30~40分トレーニングをしている。

「高校3年生のとき、友人の大原君に誘われて大学受験の息抜きに筋トレを始めました。息抜きのはずが筋肉に英単語を吸い取られて、受験に失敗するくらいハマってしまいました。今回は僕から大原君を誘い、一緒に大会デビューしました。トレーニングは胸、背中、肩、腕。10日に一回くらい脚、たまに腹筋です」

島田さんは、高校の保健体育科の先生。2年生の担任で、生活指導もしている。学年のレクリエーションで何をやるか、係の生徒が困っていたときに、筋トレ好きの島田さんが腕立て伏せ大会を提案した。

「予選を勝ち抜いたクラスの代表が、体育館の舞台の上で学年の生徒を前に戦いました。顔を歪ませながら限界を越える姿を見て、最初は興味なさそうだった生徒も次第に声を出して応援するぐらい盛り上がりました。修学旅行先の沖縄でもレクリエーションのトリとして腕立て大会をするぐらい盛り上がり、第3回まで行われました。優勝者は100回やっていて、僕も感動しました」

今回、初めての大会出場でアクシデントがあった。

「大会前のコスチュームチェックでサーフパンツの丈が短い、と指摘されてしまいました。仕事では普段からルールやマナーのことをうるさく言い、遅刻指導や女子生徒のスカート丈の指導をしているのに、自分がやってしまいました。ちょっと生徒には知られたくないですね(笑)」

急遽借りもののサーフパンツで大会に臨んだ島田さんだったが、アクシデントに動揺することなくメンズフィジーク新人の部176cm以下級で優勝した。

「もうすぐ2歳になる娘にメダルをかけることを目標に頑張りました。目標を達成できてよかったです。大会自体初めてで、緊張もあり笑顔を忘れていましたが、職場でも怖い顔をせず笑顔を振りまいていきたいです」

大会出場の経験を通して、島田さんは生徒たちに伝えたいことがある。

「目標を決めてから、なんとなく行っていたトレーニングが意味のあるものに変わり、身体が劇的に変化しました。目標を決めて努力する大切さ、今回は一番いい形でしたが、結果が出なくても懸命に取り組んだ過程は一生の財産になると、これから生徒たちに伝えていきたいと思います」

島田宏希さん

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材:あまのともこ 撮影:上村倫代

執筆者:あまのともこ
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス【身長別】3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。

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