「マッスルゲートが大好きで、今回が12大会目になります。今年もいよいよコンテストシーズンが本格的に始まったので、ワクワクしています!」
そう明るく話してくれたのは、本多木綿子(ほんだ・ゆうこ/53)さん。5月6日(火・祝)に保土ヶ谷公会堂で開催された『マッスルゲート横浜大会』にて、ウーマンズレギンス50歳超級と158cm以下級の両部門で見事2冠を達成した。
【写真】見事にレギンスを着こなしポージングを披露する本多さん
本多さんが本格的にウエイトトレーニングを始めたのは45歳のころ。それまでも運動は好きで、スタジオプログラムなどの有酸素運動は欠かさなかった。 しかし、ある日旦那さんからかけられた一言が、本多さんの競技人生のスタートになった。
「突然、旦那に『50歳に向けてそのままでいいのか?』と言われたんです!ちゃんと運動はしていたのですが、有酸素運動だけだとどうしても身体にメリハリがつきにくいと感じていました。
もともとファッションに興味があり、デニムの似合う体型になりたかったので、それを知って言ってくれたのかもしれませんが……それにしても信じられませんよね!(笑)」
本多さんの旦那さんは現役のフィジーク選手。本多さんより年上ながら、日々鍛え上げられていく姿に、思わず見惚れてしまうと照れ笑いで語る。
「旦那はJBBF(※)に出場しています。お互い40歳を過ぎてからトレーニングを始めたのですが、まさかここまでハマるとは思っていませんでした。最初は忙しい合間を縫って毎日のようにジムに通う旦那を、ちょっと冷めた目で見ていたのですが……今では夫婦揃って、周囲から呆れられるほどトレーニングに没頭しています」
※公益財団法人日本ボディビル・フィットネス連盟
ゴールドジムのマスター会員(※一部を除く全国の店舗が利用可能)でありながら、さらに2社のジムを掛け持ちするほどの熱中ぶり。ウエイトトレーニングを始めたその日からすっかりハマり、3日と空けずにジムに通い続けているという。
「毎日、どのジムのどの店舗でトレーニングしようか頭を悩ませています(笑)。旦那と行き帰りは一緒ですが、トレーニング自体は別々です。でも、旦那のアドバイスは絶対だと思っているので、トレーニング方法や食事内容についてはたまに相談しています」
ステージ上では毎回緊張しながらも、『自分史上最高』を目指してトレーニングに励む本多さん。その姿勢と情熱は、きっと同じ目標に向かうパートナーとともに歩んできたからこそ築かれたもの。夫婦で支え合いながら挑み続ける姿は、多くの人に勇気と刺激を与えている。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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文:林健太 撮影:中島康介
パーソナルトレーナー、専門学校講師、ライティングなど幅広く活動するマルチフィットネストレーナー。マッスルゲートにも出場経験あり。