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気合の丸坊主でボディビル競技に復活!23歳がジュニアの部最後の年に奮起【筋トレ】

8月2日、神戸芸術センターで行われた『マッスルゲート神戸大会』。ボディビルジュニアの部では平松駿汰(ひらまつ・しゅんた/23)さんが優勝した。平松さんは、一般65kg以下級でも3位入賞の成績を収めた。

【写真】人生初の坊主頭でフリーポーズ!平松駿汰さんのバランスの良い全身

平松駿汰

筋トレ4年目の元ハンドボール選手

平松さんは、中学、高校の6年間ハンドボールの選手として活躍した。高校では強豪校から異動してきた先生の指導を受け、個人として優秀選手賞、チームとしては県ベスト8の成績を残したそうだ。

「社会人になったときがコロナ禍で外出することがほとんどなく、毎日会社と家の往復の繰り返しが嫌だなと思って筋トレを始めました。今年の年末でジムに入会して4年になります」

現在のトレーニングメニュー

「筋トレは週5回、1.5~2時間です。脚の日だけは2.5時間ほどかかるときもあります。五分割で、胸・三頭、背中、脚・二頭、胸・背中、肩のトレーニングをしていましたが、減量に入って3カ月目ぐらいからは脚、胸、背中、肩、腕です。食事は、一人のときはクリーンな内容でなるべく自炊して、旅行中や誰かとの食事するときは、内容や量などほとんど気にせずにいただくようにしています」

ボディビルってかっこいい

「2022年、『第34回JBBF日本ジュニアボディビル選手権大会』70kg超級で優勝した杉中一輝選手を配信で見たとき、『なんてかっこいい筋肉なんだ!ボディビルってかっこいい』と思って、ボディビルについて調べ始めました」

大会に出てみたいという気持ちはあったものの、出場する勇気はなかった平松さんは、知人が出場する『マッスルゲート愛知大会』へ応援に行き、初めて生でボディビルを観戦した。

「ジュニアの部で優勝された小西佑磨選手のミチミチに詰まった筋肉とステージング、ポーズダウンのとき、笑顔で他の選手を巻き込んで盛り上げようとする姿勢を目の当たりにして自分も大会に出たいと思い、2023年のJBBF愛知県選手権と、マッスルゲートに出場しました」

仕事と怪我に苦しんだ2024年を乗り越えて

ボディビル大会にデビューした平松さんだが、翌2024年は大会に出場することはなかった。職場の人事異動で、それまでと全く違う業務をすることになり、いち早く業務を習得することで精一杯の状態だったのだ。さらに、トレーニングによる疲労で、右腕の尺骨を疲労骨折して、1カ月以上トレーニングができなくなった。毎日3時間越えの残業で、心身のことも考えて、大会出場を諦めたそうだ。

「ボディビルの競技に出たいという気持ちが薄れていた2024年7月、『JBBF奈良県ボディビル選手権大会』の観戦に行きました。僕が大会に初めて出たとき、減量ルーティン動画などでモチベーションをもらっていた大林孝成選手が出場されたからです。大林選手はこの大会に出場するまでの過程をXに投稿していたのですが、体調を崩されていて、それでも最後までコンディションを戻す努力をされ、ステージに立った姿に痺れました。このとき、自分の中でボディビルに出たいという気持ちと、トレーニング対する思いが2022年のときのように一気に燃え上がりました。人生で初めて坊主にして気合いを入れ、今年再び大会に出場しました」

今年の最終戦は夢の舞台で

ボディビルに興味を持った大会で、あこがれであり夢の舞台である、『JBBF日本ジュニアボディビル選手権大会』(8月24日開催)60kg以下級に出場した平松さん。大会前には、「自分にとって、とてもレベルの高い大会ですが、今年が出場できる最後の歳なので最初で最後の大勝負、立ち向かって行くつもりで入賞目指して頑張ります。自分はバルクが本当にないので、その代わり絞り、ポージング、日焼けだけは誰にも負けないようにやり切りたいと思います」と熱い眼差しで語ってくれていた。

大会を終え悔しい結果ではあったが、自分らしいボディビルのステージング、身体の進化など、全体的な進歩を実感できたという平松さん。憧れの舞台で得た課題をしっかり受け止め、すでに次の大会に向けて身体づくりに励んでいる。

「筋トレしている方たちとつながることができて、たくさんの出会いや仲間ができたことが本当によかった」という平松さんのステージングからは、ボディビル愛が痛いほど伝わってくる。筋トレも競技も一人で取り組むもののように見えて、実は一人では取り組めないものでもあることを学んだ。

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材:あまのともこ 撮影:上村倫代

執筆者:あまのともこ
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。

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