サマスタ選手 コンテスト

39歳が「迫力ボディ」でボディコンテストMVP 育児と仕事で「自分の時間は1日60分」 覚悟と工夫で作った美しい筋肉【筋トレ】

「今大会では子どもを育てながら大会に出場されている方にたくさん会って、自分だけではないと思ったらもっと頑張れると思いました」

9月20日(土)に開催された『サマースタイルアワード(以下、SSA)2025東海帝王』で、総合MVPを達成したCOCO(ここ/39)さん。3歳と16歳の娘を育てながら、ヨガとポージングの講師を務める。

【写真】セクシー&優雅!COCOさんの迫力ボディ

COCOさんは、SSAの女性カテゴリーでは最も筋肉量が求められるビキニベティ部門で筋肉美を披露。特に、バックポーズでの背中からくびれ、迫力あるお尻と脚の美しさは会場を魅了し、オープンクラス&マスターズクラス(38歳以上)のW制覇、プロカード獲得、マスターズMVP、大会総合MVPという輝かしい戦績を残した。

「産後でも育児をしていても、努力すれば変わることができるという、ママトレーニーの希望になりたいです」

産後21kgのダイエットと筋肉美への道のり

COCOさんは3歳から18年間クラシックバレエを続け、14歳でJBA日本バレエ協会に加入。バレエダンサーとして舞台に立ち、講師やモデル業でもストイックな体型管理を行ってきた。

しかし、2人の出産で体重が激増。2人目の産後からボディメイクに励み、7カ月で21kgのダイエットを達成。2023年に大会に初挑戦し、2024年にはビューティーフィットネスモデル(モノキニビキニで引き締まった体型を競う)部門に出場した。

「元々、身体を動かすことが好きで、ビューティーフィットネスモデル部門出場時代から筋肉量が多かったので、もっと自分の個性を生かせる体型を目指そうと思いました」

子育てと仕事「自分時間60分」でのボディメイク

2人の子育てと仕事を行いながらのボディメイクは容易ではない。

「朝は長女を送り出し、次女を幼稚園に送迎したらジムへ。1時間のトレーニング後、帰宅して昼食を食べたらすぐお迎えの時間。その後は自宅で娘と過ごしながら、ヨガとポージングのレッスン指導をしています」

トレーニング時間の60分が、唯一の自分の時間だ。だが、それを言い訳にしない強い覚悟を持って臨んできたという。

「東海帝王(本大会)で全ての賞を獲れなければ、選手引退と講師引退を宣言して、自分を奮い立たせました。あとはもう、意地ですね」

食事と睡眠の見直しで筋肉量を維持

COCOさんの筋肉量アップの要因は、増量期に蓄えた筋肉を残しつつ絞り込んだこと。指導したトレーナーのまっちゃん氏は、栄養学と解剖学を基に「わかりやすく、カジュアルに、本質を」を理念とする。

「食事内容と睡眠時間を大きく見直しました。白米を積極的に取り、代謝を上げることから開始。今シーズンは14kg増量しましたが、減量末期でも1500kcal以下にはしない食事量で絞り込みました」

朝は魚、昼は肉、間食は果物とその時期に指示のあったタンパク質、夜は肉と栄養を摂取する素材をルーティン化し、4時間おきに栄養を摂取。また、7時間の睡眠を確保できるように生活を組み直した。

懸命に努力をする人には、それを支える人が集まる。北海道からの遠征出場のため、大会当日のパンプアップは、同郷の『Personal Training Gym EVOXY札幌店』瓜田康平オーナーがオンラインでサポートにあたった。

「家族の都合がつけば、冬の『決勝大会(全国頂上戦)』にも出場したい。やるからには頑張りきりたいです。子どもたちに『頑張る』ということを言葉以上に背中で伝えられる自分でありたいです」

産後のダイエットやボディメイクの困難さに嘆く女性は多い。妊娠中・産後と目まぐるしく変わる体質、生活環境の急変。精神的にも肉体的にも、体型に気を遣うのは難しい。それでも美しくあれる人は、必ず陰で大きな努力をしている。美しい造形だけでなく、その前向きな姿勢が人を励まし、惹きつけるのだろう。

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。

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