マッスルゲート選手 コンテスト

70歳でビキニフィットネスに挑戦し5大会出場「大会後のビールと串カツの味は格別でした」【筋トレ】

今年2月に行われた『マッスルゲート大阪高槻大会』に、70歳でビキニフィットネスデビューした石川多津子(いしかわ・たづこ/70)さん。10月13日(月・祝)、出場5大会目となったマッスルゲート京都大会では、一般の部で4位、マスターズで5位の成績を収め、今シーズンを締めくくった。

【写真】石川多津子さんの進化するボディ&ポージング

石川多津子さん

姿勢&脚を強化

石川さんは大会ごとに課題を見つけ、次の大会に挑んできた。

「奈良かしはら大会(9月23日開催)が終わってから、下半身のトレーニングを強化し、ウォーキングのときから姿勢を意識しました。地味できついので避けてきた脚のトレーニングですが、美しい下半身を作るために毎日のメニューに必ず組み込み、ジム以外でも、普段から階段を利用することにしました。後ろ姿に年齢が表れるというので、日常生活から姿勢には気をつけているのですが、大会の動画を見ると、なぜか背中が丸まっているので、ヒールを履いてのウォーキングを見直しました」

葛藤を乗り越え、笑顔で舞台へ

いつも前向きに見える石川さんだが、葛藤がないわけではない。

「今年2月、高槻でビキニデビューしたときは、脚が震え、顔が硬直していたことだけ覚えています。それからは、とにかく多くの大会に出て、場慣れすることが必要だと考え、関西エリアの残り4大会すべてにエントリーしましたので、一息つく間もなく次の大会を迎えることになりました。トレーニングもポージングの練習も自分なりにやってきたつもりですが、控室では親子以上に年の若い、しかも長身できれいな選手が大勢スタンバイしていて、その中にいると、『自分は場違いではないか、この方たちと並んで勝てるわけがない』と、心が折れてしまいます」

「でも、今年最後となる京都大会では、若い人に勝とうというような大それた考えは捨てることにしました。わずかながら筋肉が付いた太ももと、笑顔が見せられるように舞台を楽しもうと思いました。課題としていた姿勢については、入場前の舞台袖でのルーティンとして、まず天井のライトに目を向け、大きく息を吸い、胸を高くし、最後に肩甲骨を寄せる、そして舞台中央へ笑顔で一歩を踏み出すことにしました。今年の5大会を通して、まだまだ課題はあるものの、自分自身の成長を感じています。他の選手を気にするのではなく、自信を持って自分の演技を披露できたと思います」

広がるフィットネスの輪

「大会ごとに観客席で応援してくれる仲間が増え、京都大会では最終プログラムにもかかわらず、最後まで残って声援を送ってくれて感謝しています。初めて会場で観戦した友人は、『すごい世界があるもんだなーとびっくりでした。ありがとう』と感動していました」

また、石川さんの挑戦に刺激を受けた2人が大会デビューしたそうだ。

「今まで応援してくれていた友人2人が、応援される側となってこの京都大会に出場しました。そして大会が終わった後は、仲間たちが祝杯をあげてくれました。しばらく我慢していたビールと串カツの味は格別でした。大会の楽しさはこういうところにもありますね」

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材:あまのともこ 撮影:北岡一浩、上村倫代、岡 暁

執筆者:あまのともこ
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。

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