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転職して競技に打ち込む48歳がボディフィットネス優勝!「父は癌を克服し約束を果たしてくれました」【筋トレ】

10月13日(月・祝)、マッスルゲート京都大会が京都パルスプラザで行われ、ボディフィットネスでは粟飯原晃代(あいはら・あきよ/48)さんが優勝した。

【写真】粟飯原晃代さんのバランスのいい筋肉質ボディ

粟飯原晃代さん

レギンスからボディフィットネスへ

粟飯原さんは筋トレ歴5年目、2022年からボディコンテストに出場している。

「元々ジャザサイズという、アメリカ発祥のフィットネスエクササイズ&ダンスのインストラクターをしていました。お客様の見本となる身体を作るために筋トレを始めたのですが、目標があれば頑張れると思い、マッスルゲートに出場しました」

2022年、マッスルゲートの全国大会にあたる『ゴールドジムジャパンカップ』のウーマンズレギンスフィットネスで5位入賞、2023年は同158cm以下級で3位入賞した。2024年からボディフィットネスに転向し、『JBBFオールジャパンマスターズフィットネスチャンピオンシップス』45歳以上160cm以下級で10位の成績を収めるなど活躍している。

筋トレは週5回、ダブルスプリットも

「週5回の筋トレで、分割は、胸、背中、脚、尻、ハムストリングと尻下部の5分割です。肩と腕は、フロント、サイド、リア、二頭、三頭に分けて、この分割の中に組み入れており、腹筋も同様です。時間内にできないときは、ダブルスプリットが基本。職場から近い24時間ジムに通い、出勤前と退社後にすることが多いです。トレーニングを始めると夢中になり、気がつけば、2時間、3時間経っていることが常でしたが、今は1時間から1時間半におさめるようにしています」

粟飯原さんは、一昨年フィットネスインストラクターを引退し、自動車ディーラーでパートタイマーになった。大会出場のために必要な有休取得も取りやすい環境と、社員の方々の応援もあり、ボディフィットネス競技に打ち込むことができているそうだ。

「昨年は重さを重視し過ぎて、肋骨を2回も痛めたので、今は効かせるトレーニング、パンプ、ネガティブに重きを置き、自分の感覚を信じてトレーニングしています。背中、肩、胸の上部の強化をし、今期を迎えました。今年から定期的にパーソナル指導を受けるようになったおかげで怪我は今のところなく、今後も怪我をしないように気をつけていきたいと思っています。今後は、ハムストリングとお尻を強化し、全体的にももっとバルクアップしていきたいです」

癌を患った父親との約束

「今年5月、実家のある京都に住む父が癌の手術を受けることになりました。手術室に父が入室するとき、『元気になって大会を見に来てな。私も頑張るし!』と約束したことがきっかけで今回の京都大会に出場しました。京都パルスプラザは、実家から車で15分程のところにあり、退院後、近所を散歩するほどには回復したものの、一度も外出していない父にとってもちょうど良いと思ったからです」

「父のおかげで今期最高の身体でステージに立つことができました。父も癌を克服し、大会の応援に来るという約束を果たしてくれて、本当にうれしいです。癌が発覚したときは、母も難病を発症しているため、両親の介護が必要になるのではないか、という心配もありましたが、父の回復も早く、自分の身の回りのこともできるようになり、近くで面倒を見てくれる弟、妹がいることで、競技に打ち込むことができたことに感謝しています」

粟飯原さんには大会に出場し始めたときからの目標がある。

「『2030年に世界で活躍できる競技者になる』と大きな目標を掲げているので、努力し続けたいです。そして少なくとも60歳までは筋トレを続けたいと思っています。はじめは主人がビキニを着ることに反対しており、レギンス部門しか出ることができなかったのですが、昨年、ようやく理解を得ることができました。今では、マネージャーのように一緒に大会について来て、サポートしてくれるので、感謝しかないです。初めて大会に出場してから今まで、応援、ご指導、関わってくださった皆様方にも感謝の気持ちでいっぱいです」

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材:あまのともこ 撮影:北岡一浩

執筆者:あまのともこ
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。

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