サマスタ選手 コンテスト

「発表会では、人は感動しない」 高2と中2の子を持つ母がコンテストでの"魅せるステージ"を追い求め優勝

『サマースタイルアワード名古屋予選』で、ビキニマスターズ優勝、ビキニトール2位、さらにベストステージング賞を受賞したIKUYO(いくよ/47)さん。華やかな笑顔と流れるようなポージングで観客を魅了した一方、本人が最初に口にしたのは意外にも「悔しさが残る大会でした」という言葉だった。

【写真】IKUYOさんのアウトラインで魅せるバックポーズ

IKUYOさん

「ステージは発表会ではいけない。見ている人を感動させてこそ意味があると思っています」

その一言に、IKUYOさんが追い求める"魅せるステージ"への想いが凝縮されていた。

「トップ選手になるには、身体だけじゃ足りない」

IKUYOさんが目指しているのは、鍛え上げた身体を披露するだけのステージではない。

「見ている人に何を感じてもらえるか。どうしたらワクワクしてもらえるかを考えながらステージに立っています」

その表現力を磨くため、新たに始めたのが社交ダンスだった。

「トップ選手になるには、身体だけじゃ足りないと思ったんです」

ダンスを習う目的は、技術を身につけることではない。ポージングだけでなく、動きの流れや身体の使い方まで磨くためだ。

「ポーズだけじゃなく、その間の動きまで美しく見せたい。その感覚は社交ダンスからたくさん学びました」

見る人を魅了するステージは、一朝一夕で生まれるものではない。積み重ねてきた努力の一つひとつが、IKUYOさんらしい表現につながっている。

優勝しても、悔しさが残った理由

ビキニマスターズ優勝、ビキニトール2位という結果を残しながらも、IKUYOさんの視線はすでに夏のプロ戦へ向いていた。

「あと1kg絞りたかったです」

特に悔しさが残ったのは、プロとして挑んだビューティーフィットネスモデル・マスターズだった。

「『ここで勝てないと、この先プロ戦でどう戦うんだろう』という悔しさがありました」

今回、改めて実感したのはアウトラインの重要性だったという。

「お尻も大きければいいわけではなく、外形や全体のバランスが大切なんだと感じました」

結果を喜ぶより先に課題を見つめる。その悔しさは、すでに秋へ向けた新たなモチベーションへと変わっている。

競技も、家族も、大切に

医療職としてフルタイムで働き、高校2年生と中学2年生の子どもを育てながら競技を続けるIKUYOさん。

「放っておくと、私は競技だけにのめり込んでしまうタイプなんです」

そう笑うIKUYOさんを、ご主人は家事や仕事とのバランスを大切にしながら見守ってくれているという。

「本当はもっと競技に没頭したい気持ちもあります。でも、家族や仕事があってこその今の自分。本当に感謝しています」

ステージで見せる凛とした姿とはまた違う、気さくで飾らない人柄も印象的だった。

人の心を動かすステージを目指して

「積み重ねてきたことに自信を持って、最後まで堂々とステージに立ちたい」

最後にIKUYOさんは、こう語った。

「見ている人に何を感じてもらえるか。どうしたらワクワクしてもらえるかを考えながらステージに立っています」

順位や結果だけではない。人の心を動かす"魅せるステージ"を追い求めるIKUYOさんの挑戦は、これからも続いていく。

【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。

執筆者:大熊智子
福岡県北九州市生まれ。愛知県育ち。大学で社会心理学・メディア論を専攻。各種広告・広報など企業案件の取材・執筆を担当するかたわら、町の文化や魅力を伝えたいと、地域情報の発信にも力を入れている。

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取材・文:大熊智子 撮影:上村倫代

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