「家族は応援してくれています。家族円満は主人の人柄のお陰だと思います」
仕事と家事育児をしながら競技に取り組むビキニフィットネス選手の金岡麻季(かなおか・まき/45)さん。競技に打ち込むために家事の工夫や、家族の協力は不可欠なものだろう。金岡さんがどのように工夫し、支えられながら競技に取り組んでいるのだろうか。
家族の協力
今年14歳と11歳になる息子さんたちは、金岡さんが競技を始めてからお手伝いをよくしてくれるようになったという。
「最近引っ越しをして動線を作り、自分の洗濯物は自分で片付けてもらえるようになりました。帰宅したときに食器が洗ってあることも増えて、すごくうれしいです。子どもたちもスポーツ少年団で野球、部活で陸上をしているので、食事や身体について聞かれることがあり、私がやっていることに興味を持ってくれているみたいです。テレビになかやまきんに君やビキニフィットネスの安井友梨さんが出ていると、走って教えに来てくれるんですよ」
「主人も私も自営業で、お互い共通の知り合いが多く、私のやっていることについて主人の周りで話題になることがあるようです。そのときは、主人目線でネタにしたり、自慢したりしてくれているみたいです」
食事は作り置きの工夫
金岡さんは朝5時に起き、8時から仕事。金岡さんの食事は基本的に減量食で、家族には別のメニューを作るため、夕食は作り置きの工夫をしているという。
「思いつくままにメインから副菜まで色々作って冷蔵、冷凍保存し、当日作ったものと組み合わせて出しています。子どもたちが育ち盛りでスポーツをしているので、PFC(タンパク質・脂質・炭水化物)をバランス良く出すことを心掛けていて、競技に取り組む中で食事について学んだことが生かせていると思います。私は毎日同じものを食べていますが、家族にはリクエストがあるハンバーグやカレーなど、いろいろなものを作ります」
減量食の金岡さんは、家族用の食事の味見はほとんどすることがない。家族が食べている横で「美味しい?」と聞くのが日課だ。
「家族用の食事は、つまみ食いしてしまわないように、自分の減量ごはんを食べながら作ります。でないと作っているものを食べたくなっちゃうから!」
「今はみんなで予定を合わせて出かけるようになり、普段の日もルーティンができました」と金岡さん。
「4年前、競技を始めたころは夜にトレーニングに行くことで大ゲンカするなど、上手くいかないこともあったけれど、子どもたちも大きくなって、今は県外でコンテストやセミナーがあるときも快く送り出してくれます。主人も子ども達も習い事や部活など予定があるので、コンテスト会場に来ることはないですが、『次はいつなの?頑張ってね!』と応援してくれます」
【JBBFアンチドーピング活動】
JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材:あまのともこ 撮影:北岡一浩