JBBF関西ブロックの開幕戦は2025年6月1日、神戸市産業振興センター・ハーバーホールで行われた。全国から出場可能な『第5回兵庫県ビギナーズ女子フィジークオープン大会（※）』では、今西綾子（いまにし・あやこ/51）さんが優勝した。
（※）スポーツブラにショートショーツ、素足。クオーターターンと規定 4 ポーズにて審査。肌の色は審査対象に含まない。
【写真】元120㎏！今西綾子さんの筋肉質な背中&ビフォー写真
1回目の過体重とダイエット
小学校では水泳、中学校ではテニス、高校ではハンドボールと、スポーツに親しんできた今西さん。高校時代は169cm70kgという体格だったという。高校卒業後、警察官として京都府警の平安騎馬隊などに勤務していたが、退職後、運動もせず家でだらだらと過ごすうちに体重が激増。26歳のときには124kgになってしまう。
「結婚、妊娠、出産し、子どもが小学生になるタイミングの30代前半でダイエットをしました。でも当時は誤ったダイエットの知識しかなく、食べないダイエットをしてしまい、体重は75kgまで減ったものの、動けず常にだるく、イライラしてばかり。自転車で10分のところが30分かかるくらい体力がなくなりました」
2回目の過体重とダイエット
体重は再び増加。42歳で95kg、47歳で126kgまで増え、血液検査の結果が非常に悪かったことで、再びダイエットを決意する。
「1回目とは違い、食欲コントロールダイエット協会の富永（康太）さんにサポートをお願いして、しっかり食べてダイエットしました。でも体重が増えすぎていて、トイレに行くだけで息が切れるような状態。まずは外に出て日向ぼっこをすることから始めて、短い時間歩くようにし、だんだん時間を増やしていきました」
2年後、49歳で75kgになったとき、ボクノジムの計太代表のパーソナル指導を受けるようになった。
「75kgからなかなか減らなかったのでジムに行ったのですが、しゃがむこともできない状態からのスタートでした。筋トレを始めて70kgまで減り、『どこまでいけるんだろう？いけるところまでいってみたい』と思い、ボディコンテストに出ることを思いつきました」
ボディコンテストに挑戦！
今西さんが、コンテスト出場を計太代表に相談したところ、「コンテストまではがんばることができても、その反動が出るのではないか」という心配から、かなり消極的な反応をされたそうだ。
「どうしてもやってみたいという思いが強くて、マッスルゲートのレギンス部門に出ました。幸いリバウンドすることもなく、今大会にも出場することができて、これから女子フィジークにも挑戦したいと思っています」
現在のトレーニング
今西さんは警察官時代から続けていた柔道で膝を痛め、現在も痛みと付き合いながらトレーニングをしている。
「今は週６回、1時間半～2時間トレーニングしています。脚、胸、腕、肩、背中の5分割です。名古屋のジュラシックアカデミーで木澤（大祐）さんのパーソナルを月２回、家の近所のパーソナルジムには週１回通っています。地元のジムでは、やみくもに筋肥大するトレーニングではなく、ポージングにつながるトレーニングメニューを指導していただいています」
今西さんは、ダイエット指導の資格を取り、今年からトレーナーとしてボクノジム大阪店で働くようになった。
「食事は、私自身ダイエット指導もしているのでPFCを整え、糖質を多めに取るようにしています。増量期はあまり気にせず食べて、タンパク質は体重ｘ1.5ｇくらいです」
筋トレを通して
トレーナーとしての活動も順調だ。
「YouTubeやインスタを見て、ダイエット目的や、体重は気にならないが引き締めたいという女性に多く来ていただいています。お客様は30代後半から65歳くらい、皆さん身体の使い方を知らないだけで、しっかり運動すればみんな変わることができる、と確信しています。お客様と接することで、私もポジティブになれるし、お客様も元気に帰っていただけるので、本当にありがたいです」
「筋トレをするようになってからポジティブになれたことが一番良かった」と今西さんは言う。
「以前は、なにかあると悪い方に考えたり、言い方が悪かったかな、と延々考えていたりしたのですが、あまり気にならなくなりました。落ち込む期間が短くなり、落ち込むレベルも以前より浅くなったと感じています。50代からコンテストに出始めて、何歳からでも挑戦できるというのを私自身が見せていけたらいいな、この先も挑戦を続けていきたいなと思っています」
今西綾子さんInstagram @aaya_power50
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF（公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟）はJADA（公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構）と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
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取材：あまのともこ 撮影：岡 暁
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス（身長別）3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。
