マッスルゲート選手 コンテスト

脂肪を蓄積した背中のお肉にショックを受けて筋トレ開始の59歳が優勝「お豆腐メンタルが高野豆腐くらいになりました」

10月13日(月・祝)、マッスルゲート京都大会が京都パルスプラザで行われた。ドリームモデルでは、清水純子(しみず・じゅんこ/59)さんがマスターズの部で優勝、163cm超級でも2位の成績を収めた。

【写真】清水純子さんの広がった背中

清水純子さん

 

 

整骨院や鍼灸院に通っていた30代

「30代のころから肩こり、頭痛に悩まされ、その都度整骨院や鍼灸院に通っていた」という清水さん。

「46、7歳のころスポーツジムと整体が一緒になっているところに友人と行きました。背中をカッサでこすると紫色になったので、友人と写真を撮り合ったんです。自分の背中って見たことがなかったのですが、紫色の背中よりも脂肪を蓄積した背中のお肉にショックを受け、『これは何とかしなければ』と本気で思いました」

そのジムへしばらく通ったが、少しのトレーニングで少ししか痩せなかったため、50歳からは別のジムでトレーニングを始めた。

「ジムを変えて痩せようと思っても弱い自分に負けて食事管理ができなかったり、お付き合いに流されたりしていました。トレーナーに『大会に出たら痩せると思いますよ』と言われ、1回大会に出てみると、その魅力に取りつかれて今も出続けています」

初めての大会出場は53歳のとき、ベストボディ・ジャパンだった。

「ベスボに出て、大会に向かって頑張る楽しさを知りました。ずっと安井友梨さんには憧れていて、モチベーションをもらっていたのですが、運動経験のない50代の普通の主婦がいきなり安井さんのようにはなれません。でもドリームモデルができたことで、私も夢の一歩を踏み出せると思ってマッスルゲートに出始めました」

トレーニングは週3回

清水さんは週3回、準備運動30分、筋トレ60分、上半身と下半身に分けてトレーニングをしている。

「スクワットをするときはトレーナーについてもらって55kgを挙げています。脚トレのときは毎回恐怖を感じながら『これをやらなあかん』と、真剣に取り組んでいます。それ以外には『ベスト・キッド』という空手の映画で描かれていたような、片足立ちでバランスを取ったり、ポールとポールの間を8の字にスピードを付けてハイハイしたり、機能性を上げるようなトレーニングをしています。最初は息切れしてできなかったことが、今ではしゃべりながらでもできるくらい体力がつきました」

ノースリーブの服を着ている自分がうれしい

「肩幅が広がったので、かわいらしい服や着物が全く似合わなくなりました。でも30代のころは長袖しか着ていなかったのに来年60歳になる今、ノースリーブの服を着ている自分がうれしいです。いろんな意味で元気になり、お豆腐メンタルだったのが、高野豆腐くらいになりましたし、頭痛でロキソニンが手放せなかったのに、もう長い間お世話になっていません。人間関係のストレスも気にならなくなって、よく言われるトレーニーの恩恵を私も受けることができました」

当たり前ではない大会出場

「筋トレも楽しいですが、大会に出ることで日々が充実します。私たちの年齢だと親の健康問題など家族の問題があって、大会出場や筋トレするのが当たり前ではなく、できることが幸せなのです。私も家族のことで出場できない時期があったので、今回も舞台袖で『無事に出場できてうれしい!ありがとうございます』と誰に言うでもなく心の中で言いました」

「今年はなかなか優勝することができず、本当に悩んでいました。うまく見せようと思っていたときもありましたが、出場できること自体が奇跡だと思い、今回は感謝と喜びだけでやりました。その結果、ゴールドジムジャパンカップに出場できることになり、去年の何倍もうれしいです。どんどんポテンシャルの高い選手が出てきますが、これからも自分の身体と内面の進化だけ見て歩いていけたらいいな、と思います」

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

次ページ:清水純子さんの広がった背中

取材:あまのともこ 撮影:北岡一浩

執筆者:あまのともこ
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。

-マッスルゲート選手, コンテスト
-,

次のページへ >





おすすめトピック



佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手