『産後太り』に悩む女性は多い。なかなか戻らない体重と、鏡に映るぽっちゃりとした姿を見て「もう、ずっとこのままなのかな?」と心配する声もよく耳にする。
ボディコンテスト団体のベストボディ・ジャパンで活躍する田中由加里(たなか・ゆかり/41)さんは、プラス18㎏という産後太りを経験。年々落ちてゆく代謝と戻りにくい体重、そしてブヨブヨのお腹に危機感を覚え、筋トレを開始したそうだ。その後、みごと産後太りを解消し、数々の大会でグランプリを獲得している田中さん。大人の妖艶さやセクシーさで周囲を魅了するに至った、田中さんのボディメイク方法とは?
「妊娠で、体重は18㎏も増加していました。長男を出産した後は授乳のおかげもあり、1年かけて体重はゆるゆると減少したものの……。なかなか思うように元の体型に戻らず、焦っていました」
3歳からバレエを続けている田中さんは、産後もバレエ講師として軽く身体を動かしていたものの「あまり運動ができなかった」と当時を振り返る。
「慣れない育児と仕事が最優先だったので、常に時間に追われていました。産後は腰痛にも悩まされていたし、運動する気力も湧かず、体力的にも余裕がありませんでしたね。妊娠や出産に育児中の多忙……と、徐々に筋力や代謝機能の衰えを感じていました」
10㎏ほど体重が落ちるも、「理想のボディラインにならなくて悩んだ」と話した田中さん。
「食事制限でじわじわと体重は減っていったものの、メリハリのないボディラインに満足できず、『体重が落ちたら、変わるのかも?』と淡い希望を抱きながら、そのまま食事制限を続けていました」
「初期の食事内容は、炭水化物と脂質を極端に減らし、主にタンパク質のみを摂取していました。物足りなさはローカロリーなこんにゃくを食べることでお腹を満たしていて、1日の総カロリーも1000kcalほどだったと思います。さぞ痩せるかと思いきや、体重が10㎏ほど減った辺りから、だんだんと落ちにくくなり『これはマズいのでは!?』と危機感を覚えました」
田中さんの食生活や生活環境をガラリと変えるきっかけは、ボディコンテストに出場した旦那さんの存在だったそうだ。
「7年前、主人がベスト・ボディジャパンに出場しました。2年ほど応援をしていると、主人や皆さんの頑張りに感銘を受け『私も大会に出場したら、理想のメリハリボディになれるかも!?』と思い立ち、出場を決意!トレーナーさんに筋トレを学びながら、食事内容も見直しました」
「トレーナーさんのおかげで少しずつ筋肉量も増え、基礎代謝が上がったことで白米をしっかり食べても太りにくくなりました。現在はタンパク質の摂取は体重×2を意識。脂質はなるべく、サーモンやアボカドといった良質なものを選んで食べています。オフ期の今は、1日2000kcalほど食べていますね。運動は、週5日のトレーニングとエアロやヨガ、ピラティスやバレエを月2回ほど行っています」
「私がYahoo!ニュースに取り上げられると、うれしそうに周囲へ報告してくれる息子の存在がやる気につながっている」とほほ笑む田中さん。
「バスケとサッカーを習っている息子に『ママも頑張るから、お互い頑張って運動しようね!』と応援し合っています。メリハリのある理想的な身体をつくるためには、運動が必須ですね。継続は力なり!これからも自分が無理なく続けられる内容で、努力し続けます!」
産後太りを経験し、誤ったダイエット法で苦しみながらもコンテスト出場を機に食事内容を変え、健康な身体を作っていった田中さん。痩せたい人ならついつい敬遠しがちな「しっかり食べる」ことが代謝アップにつながり、結果痩せていく。この田中さんの経験は、現在産後太りや誤ったダイエットに悩んでいる人に参考になるのではないだろうか。
取材・撮影:山口夏織 写真提供:田中由加里
フィットネスからグルメ&レジャー、経済紙まで様々なジャンルで執筆&撮影を行う、歌う筋肉クリエイター。自身もボディコンテストへの参加経験があり、日々鍛えている。どちらかといえば猫派、某チョコはきのこ派。
-ベストボディ選手, コンテスト
-BBJ, ベストボディジャパン