「2歳の我が子が『ママ、頑張ってる!かわいい!』と応援してくれて、うれしい!」そう話す、吉井朋(よしい・とも/33)さんは5月11日(日)、倉敷市民会館にて開催されたベストボディ・ジャパン主催の『モデルジャパン2025岡山大会』レディースクラスでグランプリに輝いた。
ベストボディ・ジャパン協会が運営するボディコンテストのモデル・ジャパン(MJ)は、女性の場合ウエストにくびれのあるスリムな身体かつ、バランスのとれた肉体美と見た目の美しさが評価される大会だ。
「岡山ー大阪間を、毎日仕事で往復している」という多忙な吉井さんに、時間のない中でも美ボディを作り上げる秘訣やモチベーションの保ち方を伺った。
逆境に立ち向かうために、心身を鍛えるトレーニングを選択!
吉井さんは2年前、東京から岡山へ引っ越した。本格的なトレーニングは、そのときに始めたという。
「そのころは引っ越しや育児、家庭内のトラブルなど、色々なタイミングが重なって精神的に参っていました。なにか無心になって打ち込めるものが欲しくて、トレーニングを開始。出産前にも、週に1回くらいのペースで1年間ほどパーソナルジムに通っていました。私は自分一人ではジムを続けられないタイプだと自覚していることもあり、筋トレ再開後もパーソナルトレーニングのお世話になっています。岡山に引っ越してからのトレーニング歴は、2年目です」
「パワーを注ぐ目標が欲しくて、ボディコンテスト出場を決意した」と話す吉井さん。
「SNSでフォローしていた方がベストボディ・ジャパンに出場されていて、気になっていました。お世話になっているパーソナルトレーナーさんが大会に出場した経験もあったので、ベストボディ・ジャパンに出場しようと思いました。大会を見据えてトレーニングを続けたところ、これまでは『ただ細いだけのガリガリ体型』だったのが、身体のラインにメリハリがつきました。同僚たちに『年をとるごとに、キレイになってる?』『お尻が丸くなった!』と声を掛けてもらうことも増えて、うれしいです!」
吉井さんは岡山大会でグランプリを受賞したものの、「まだ夢のようで実感がない」そうだ。
「本当にやり切ったと思える状態で大会に臨めたので、表彰式のときには『どんな順位でもいい』というくらいの気持ちでした。努力したぶん、結果がついてきたのはとてもうれしかったです。今回の大会では、とにかくお辞儀や手の下ろし方などの所作も徹底的に意識しました。個人的に、ステージからの降り方はピカイチだったのではないかと思っています。去年の初ステージと比べ、この1年で大躍進できました!全てにおいて、まだ不足している点はたくさんありますが、やっとスタートラインに立てた気持ちでいます」
自分にとって続きにくいものを、続けるための工夫
「宅トレは続かない」という、吉井さんのオフ期のトレーニングは週に1~2回。
「パーソナルは週に1回、1時間行っています。自分で行うジムトレは、1~2時間くらいです。大会直前は減量のために、週5~6回ジムに行って自主トレに励みました。早朝もしくは夜中、休日に行うことが多く、肩・胸・背中・お尻で部位分けして鍛えています。以前はシックスパックの腹筋に憧れていて、せっせと腹筋を割っていたのですが……。大会を目指すことになって、トレーナーさんから『まず、お腹の筋肉をそぎ落としましょう!』と言われて、笑いました。今はインナーマッスルを鍛えています」
ビールが大好きな吉井さんだが、減量期の一定期間はグッと我慢しているそうだ。
「食事管理と有酸素で減量しました。食事は毎日3食食べることを心がけています。PFCバランスは、タンパク質多め、脂質ふつう、炭水化物を控えめにしていました。今回は、岡山大会の2週間前まで、数字に変化が出なくて、かなり焦っていました。少しずつ見た目に変化もあったので、自分を信じて続けた結果、1週間前から無事に体重が落ち始め、最終的に2週間で3kgの減量に成功しました。有酸素はトレッドミルです。ジムに行く時間を見つけては、歩きまくっていました」
毎日、岡山ー大阪の往復する仕事と育児・家事・トレーニングと、多忙を極める吉井さん。そのスケジュール管理は、意外とアナログだ。
「スケジューリングが好きなので、紙の手帳で可視化しています。パーソナルトレーニングとジムのセッション、ベストボディ・ジャパンのレッスンなど、家の壁掛けカレンダーにも書きます。夏休みのラジオ体操のスタンプみたいに、『今日もやれた!』という小さな達成感が得られて、うれしいです。お酒を飲まなかった日も、しるしをつけて可視化しています!スケジュールも完璧は求めず、行けないときは潔く諦めます。私のやりたいことを応援してくれる夫や子どもに日々感謝して、オンオフ切り替えて楽しんでいます!」
吉井さんは、時間のない中で『やりたいこと』を行うために、事前にスケジュールを確保し、一つずつステップアップを重ねている。完璧を求めなくてもいいから、少しずつでも自分の時間を作ろうと努力する吉井さんの姿は、「時間が無いから、しかたがない」と諦めてしまいがちな、多忙な現代人たちの希望となりそうだ。
取材:山口夏織 撮影:岡 暁
フィットネスからグルメ&レジャー、経済紙まで様々なジャンルで執筆&撮影を行う、歌う筋肉クリエイター。自身もボディコンテストへの参加経験があり、日々鍛えている。どちらかといえば猫派、某チョコはきのこ派。
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