知人に『腕が芋みたいだ』と言われ、筋トレを始めたと話す渡邊 由美子(わたなべ・ゆみこ/58)さんは5月11日(日)、倉敷市民会館にて開催されたベストボディ・ジャパン主催の『モデルジャパン2025岡山大会』クイーンクラスでグランプリに輝いた。
ベストボディ・ジャパン協会が主催するボディコンテストのモデル・ジャパン(MJ)は、女性の場合ウエストにくびれのあるスリムな身体かつ、バランスのとれた肉体美と見た目の美しさが評価される大会だ。
アラ還には見えない美ボディを作り上げている渡邊さんに、ボディコンテストに出場するようになった経緯や、栄養士の資格から導き出したボディメイクの秘訣を伺った。
栄養学のため短大へ入学し、栄養士の資格を取得
渡邊さんがボディコンテストへ出場するのは、ボディメイクの目標設定のため。
「大会出場への目標があった方が、ボディメイクにやりがいがあると思いました。トレーナーさん任せのトレーニングだと、トレーニングがなぁなぁになりがちです。結果が出ているのかどうかも曖昧で、これではいけないと思いました。大会という目標があることで、自分もトレーナーさんも緊張感をもってトレーニングに取り組めている気がします」
グランプリという目標を達成した渡邊さんは、岡山大会を振り返る。
「日常では味わえない緊張感と、大会に向けて集中していく感覚が好きです。目標を達成できたときは、開放感と達成感、そして新たな課題が見えて、次の目標になっています。今回の大会では、身体の軸の取り方をもっと訓練したいと思いました。ポーズも、もっと練習したい。日サロに行って身体を焼き、引き締まった印象を作ろうと思います。逆に、ヘアメイクや顔の表情管理では、優しく優美な印象を作りたいですね」
渡邊さんのトレーニングは、週4回、2時間くらい。
「主に体幹トレーニングと、有酸素運動を行っています。仕事はデスクワークが中心なので、とにかくこまめに動くことを心掛けていますね。トレッドミルで、200kcal消費することを目標に、2日に1回くらいの頻度でジムに通っています」
なんと渡邊さんはダイエットの失敗から、栄養士の資格を取得した。
「食事管理していたものの、理想的な身体にならず。健康オタクでもあったので、様々な情報に右往左往している自分が嫌で、科学的な知識を得るために48歳のときに短大へ通いました。ボディメイクは体重だけでなく、体組成がとても重要だと気付かされましたね。PFCバランスを整えることで、体調の良い状態で身体を引き締めることができています。私のPFCバランスは3:2:5(たんぱく3.脂質2.炭水化物5)位の割合が目安です。体重の増減で、数値を加減します」
渡邊さんのボディメイクのスタンスは『ずっと理想の自分を追い求めること』だと話す。
「常に、自分に合うトレーニング方法や調整の仕方を模索し続けています。毎シーズンが終わる度に、反省点や良かったところを振り返り、PDCAを回す感じです。以前は大会の順位にこだわっていましたが、今は心身ともに『人として成長できる場』と捉えています。アラ還になり、日常が定まってしまいがちですが、大会で頑張っている同年代からは、たくさんのパワーをもらえますね!それが刺激となり、また日常に戻っても頑張れています」
「死ぬまで自分の舵は自分でとりたい」と話す渡邊さんの普段は会社役員として多忙な一日を過ごしている。スケジュール管理では、トレーニングの予定を先に入れることで、運動習慣を継続できているそうだ。渡邊さんからは、いくつになっても好奇心を失わず、ものごとについて探求する姿勢の美しさを教えてもらうことができるだろう。
取材:山口夏織 撮影:岡暁
フィットネスからグルメ&レジャー、経済紙まで様々なジャンルで執筆&撮影を行う、歌う筋肉クリエイター。自身もボディコンテストへの参加経験があり、日々鍛えている。どちらかといえば猫派、某チョコはきのこ派。
-ベストボディ選手, コンテスト
-BBJ, ベストボディジャパン