「徒歩5分先の目的地へもタクシーで向かうほど歩くのが嫌いだった私が、42.195kmもの距離をケガもなく歩き通すことができるようになったこと、それが一番の変化であり収穫かもしれません」
10月12日(日)、市民会館いわつきで行われたベストボディ・ジャパン主催『モデルジャパン関東大会』のプラチナクラス(60歳〜年齢無制限)でグランプリに輝いた河島智惠(かわしま・ともえ/62)さん。還暦を過ぎてなお、美しいボディラインとハイヒールでも安定感あるウォーキングを維持する理由を解明すべく話を聞くと、“美にはやはり健康が欠かせない”と痛感した。
「54歳でジムに通い始めるまで、運動らしい運動をしたことがありませんでした。本業であるビューティー&カラーアドバイザーのほかモデルとしても活動していましたが、いま振り返れば細いだけで筋肉も脂肪もないペラペラの身体だったなと思います」
もう8年間、1回1時間のパーソナルトレーニングを週1〜3回ほどのペースで続けている。
「大会のオフシーズンには週1回。大会本番前には週2、3回。基本的には宅トレもジムでの自主トレもせず、この時間にしっかりと集中して鍛えています」
定期的な宅トレの習慣はないが、ふだんから隙間時間にワイドスクワットやヒップエクステンション、クラムシェルなどを行うよう心がけてもいると言う。
「もともと身体が硬くて、前屈で手が届くのは膝あたりまで(笑)。股関節も硬くて歩幅が狭く、それで歩くのがすごく大変で大嫌いだったんです。それが今では前屈はペタリと胸まで地面につきますし、歩幅も広く楽しく歩けるようになり、昨年の冬、ホノルルマラソンにフルで出場。最初から走らず同じペースで歩き続けること約8時間ほどで無事、ゴールすることができました!」
歩くのが嫌いだったころを知る友人がみな驚くのがうれしく、達成感と自信を得られたと振り返る。鍛え、また歩くほどにカロリー消費が捗ることもあり、食事面ではあえて脂質を制限しないことを心がけている。
「サプリメントやプロテインになるべく頼らず、食事からたっぷりのタンパク質とほどほどの脂質、控えめの炭水化物をバランスよく取ることを心がけています。脂質を制限すると肌ツヤに影響するので、例えばナッツやアボカド、牛の霜降り肉などは気にせず食べますし、具材たっぷりのキムチチゲも脂質高めな半面栄養豊富なので、スープまでまるごと美味しくいただいています」
58歳のときにクイーンクラス(50〜59歳)で日本一に輝いて以降筋トレにより力を入れ、60歳でベストボディ・ジャパンのプラチナクラスでも日本一の栄冠を得た河島さんが、今年またモデルジャパンの舞台に戻ってきた。
「年齢的なこともあり、もっと筋肉量を増やすチャレンジをした方がいいのではと考えてのベストボディ・ジャパンへの転向でしたが、昨年末『体型も雰囲気もモデルジャパンの方がより合っている』と講師の方からアドバイスをいただき、また何よりベストボディ・ジャパンの舞台では細身であることが気になりステージを楽しむことができなかったことから、再転向しての挑戦を決意しました」
結果、今年もまた日本大会への出場権を得て、目標はすでに定まっている。
「いま目指すのは、モデルジャパン・プラチナクラスでの日本一。あらゆる腹筋のトレーニングを経てたどり着いたプランクで作り上げた、水が溜まるほどの腹部の縦ラインを武器に戦うべく、鍛錬と調整を重ねています。そして長期的にはずっとボディメイクを欠かさず、70代でも80代でも健康で美しくいられたらと思っています」
取材:大塚真奈美 撮影:舟橋賢
執筆者:大塚真奈美
編集者・ライター。ヘルス&フィットネス、美容、グルメなどの分野で企画・編集・取材・執筆。群馬県出身、東京都在住。
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