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医師・2児のパパが念願のフィジーク日本一に!「明らかな筋肥大の秘密は週に2回の合トレ」【筋トレ】

9月14日(日)、岩手県・盛岡市民ホールで『オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス2025』(以下、オールジャパン)が開催された。

「メンズフィジーク176cm以下級」に君臨する王者・伊吹主税選手不在の中、新チャンピオンとなったのは白井重光(しらい・しげみつ/38)選手。昨年は4位という悔しい結果からの飛躍だ。

【写真】爽やかな笑顔とバキバキボディのギャップがすごい白井重光選手

白井重光選手

白井選手は循環器内科の専門医でもあり、訪問診療も行っている。さらに2児のパパでもあり、私生活は多忙であることは間違いない。現に、自身のトレーニングは早朝か夜遅くに行っているそうだ。

しかしながら、今年は東京選手権での優勝から勢いに乗っている。

「今年の成長には、家族の支えと同じパパトレーニーの桂山晃輔選手の存在がありました」

 

週に2回のハードな合トレが筋肥大につながる

桂山選手は、メンズフィジーク180cm以下級の選手で1児の父親。親交は数年前からあったそうで、たびたび合同トレーニング(合トレ)をしていたという。しかし内容がハードなため、これまでは定期的にというわけではなく、スポット的に行っていた。

しかし互いに昨年の「4位という一番悔しい順位」をきっかけに、昨年のオフシーズンから時間を合わせてトレーニングをするようになった。

「毎週水曜日の午後と土曜日の朝イチで時間を合わせて、トレーニングしています。時間はがっつり3時間ぐらい。土曜日は朝の6時〜9時でトレーニングをして、そのままお昼ぐらいからお互いの家族で遊びます。キッズランドで有酸素して絞る、みたいな(笑)」

毎週2回顔を合わせて合同トレーニングをしていると、互いのことが分かってくるようになる。筋トレ時のギリギリラインやカロリー状況、調子などは知り尽くしているそうだ。

「子どもが産まれ、時間を割いて競技をしている中で2022年、2023年と負けて。『勝ちたい』という気持ちが強くなっていき、毎週しっかりとやる!ということを継続して少しずつオーバーロードできたのが、明らかに筋肥大につながりました」

 

自分より上の人から学び続ける

自身のことを「かなり負けず嫌いだ」と笑いながら話す白井選手。医師になるために勉強していた学生時代も、自分より成績が良い友人に「どんな勉強をしているのか」と尋ねていたそうだ。

その学ぶ姿勢と意欲がこの競技でも生かされている。昨年、同階級で2位だった小竹弘宣選手から「クリーンバルクを意識していた」という話を聞き、昨年のオフシーズンは桂山選手と共にクリーンな食事を意識した。

「医者という仕事柄、解剖学や栄養素には少し知見があるので、身体の状態と栄養・トレーニングを組み合わせながら少しずつ調整しました」

これまでとは異なる取り組み、そして家族の協力があってこそ今の白井選手がある。

「伊吹主税さんに勝つつもりで、この数年間を過ごしてきました。主税さんに勝つための胸や肩を意識してトレーニングをしてきたので、それは引き続き行っていきます。そして10月のグランドチャンピオンシップスで対峙できたらいいな、と思っています!」

そう晴れやかに話す白井選手の背中には、切磋琢磨し合った仲間の存在や家族の思いもしっかり乗っているように見えた。

 

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:小笠拡子 撮影:中原義史

 

小笠拡子(おがさ・ひろこ)
ボディビルにハマり、毎年筋肉鑑賞への課金が止まらない地方在住のフリーランスライター。IRONMAN・月刊ボディビルディング・Woman’s SHAPEなどで執筆・編集活動を行う。筋肉は見る専門で、毎月コツコツ筋肉鑑賞貯金をしている。

 

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