ボディコンテストで活躍する選手を取材する当メディアの投稿型企画「私のコンテストデビュー戦」。本企画では、現在コンテストで活躍している選手に自身初コンテストを振り返ってもらった。
「20代は毎日好き勝手に食べていたので、知らぬ間に体重はどんどん増えて160cmの身長で70kgを超えていました。今でもよくそのころの写真を見て、自分を戒めてトレーニングに励んでいます」
2023年6月のマッスルゲート四国大会でコンテストデビューを果たし、ウーマンズレギンス50歳以下級で優勝に輝いたのは宮本ナミ(みやもと・なみ/43)さん。
「一歩ステージに上がれば、もうそこは言い訳のできない競技の世界なので、努力はもちろん、忍耐や我慢も必要になることもありました。しかし、努力は嘘をつかないということが結果に現れたので、自信もつきました」
逃げ出したいと思う日や、涙してしまう日もあったという宮本さん。しかし、さらなる努力を重ねて、1年後に開催された四国大会では、ウーマンズレギンスフィットネス(※)163cm以下級で見事優勝。
※ウーマンズレギンスよりも筋量が求められるカテゴリー。
デビュー戦の反省点を一つひとつ改善し、ポージングにも表情にも余裕を出すことができて胸を撫で下ろした。
「ダイエット目的で始めたエアロビクスにハマって約15年ですが、まさか筋トレにも手を出して、こんな華々しいステージに立つ日がくるなんて思ってもいませんでした。初出場のときはとにかく不安だらけで自信もなかったので、控室でも他の選手全員が強そうに見えて気持ちで負けていました(笑)」
しかし、実際の宮本さんは負けず嫌いな性格。今後も選手として結果を追い求めていくとともに、自分の姿を見て挑戦する新たな選手が増えることを望んでいる。
「いつからでも自分は変われる。美しくなれる」―――その想いを、20代のころの自分に、そしてこれからコンテストに一歩踏み出そうとしている皆さんに伝えたいと宮本さんは語る。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
文:林健太 写真提供:宮本ナミ
パーソナルトレーナー、専門学校講師、ライティングなど幅広く活動するマルチフィットネストレーナー。マッスルゲートにも出場経験あり。