7月20日(日)、熊本県立劇場演劇ホールで行われた『マッスルゲート熊本大会』。ウーマンズフィジーク一般の部で優勝、ボディフィットネス一般の部で2位を手にしたのが、河井京子(かわい・きょうこ/53)さんだ。
きっかけは“新しい挑戦”
今ではステージ上で堂々と筋肉美を披露する河井さんだが、かつては他人から心ない言葉を投げかけられ、ボディメイクを諦めていた時期もあったという。
「お腹に浮き輪がついてるね」「横から見たら胸よりもお腹が出てるんだね」「顔だけみたら痩せてるのに」そんな言葉に傷つき、「もう私は痩せられない」と自信を失っていたと、当時を振り返ってくれた。
「51歳を目前にして、何か新しいことに挑戦したいと思い、自宅近くの格闘技ジムでキックボクシングの体験に行ったのが始まりです。始めてから約3年が経ちましたが、アマチュア試合に3回出場し、筋肉も程よくついて、体型の変化も実感してきたので、今度はボディコンテスト出場を目標に、筋トレメインにトレーニングを始めたのが、昨年末くらいでした」
そこから河井さんの挑戦は加速していったという。
優勝へつながったストイックな日々
「大会へ向けてのジムでのトレーニングは、週2日、3〜4時間。残りの日は宅トレです。平日は有酸素運動(朝夜30分ずつ)帰宅後は宅トレ(ダンベルロウイング、ショルダープレスなど)をこなし、土日はジムでBIG3メイン(デッドリフト、スクワット、ベンチプレス)でマシントレーニングも行っていました」
トレーニングだけではなく、食事にもストイックな姿勢だった。
「食事管理は、1日の摂取カロリーを1140kcalに抑えて、PFCバランスは、たんぱく質:68g、脂質: 41g、炭水化物: 134gを意識。朝はサプリメント(ビタミン、ミネラル、亜鉛)、ブラックコーヒー。昼は白米100gと、たんぱく質多めの食事。夜もたんぱく質多めの食事という感じでした」
身体だけでなく、生活の全てにおいて自分を律していた河井さん。その努力が、優勝という結果につながったのだろう。
「今までの頑張りがかたちになったことが何よりうれしいです。50歳を過ぎてからのボディメイク。年齢のせいにしていた自分もいたけど、続けるうちに身体が変わっていくのが楽しくなった。本気を出せば、何歳からでも変われるって実感できました」
年齢も、過去の言葉も、変わることをあきらめる理由にはならない。そう、河井さんは体現してくれたのではないだろうか。
そして、今後の目標も教えてくれた。
「さらに上を目指したいです!今よりも身体を絞って、いろんな大会で優勝を目標に、日々トレーニングしていきたいです!」
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材:佐藤佑樹 撮影:北岡一浩
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究している。