「減量する中で精神面も鍛えられました。筋トレをすると、若い人も高齢の方でも、みんな変わることができるというのを知ってほしいと思いました」
8月2日、神戸芸術センターで行われた『マッスルゲート神戸大会』。ウーマンズレギンスフィットネス※158cm以下級では、田淵香澄(たぶち・かすみ/36)さんが優勝した。
※ウーマンズレギンスよりも全身にバランスよく筋肉が発達していることが評価される
筋トレ開始は2年前
田淵さんが筋トレを始めたのは2年前。身長154cm体重50kg、太っているわけではなかったが、20代のころと比べてちょっとぽっちゃりしたと感じたからだ。
「結婚したときに主人が筋トレをしていて、私も体型が気になっていたので始めました。主人にマシンの使い方を教えてもらって、お尻とお腹周りのトレーニングをしましたが、当時は週2回、気が向いたときに30分するだけで、ちょっと動かす程度でした」
トレーニング開始から3カ月で身体が変化
「トレーニングを始めて3カ月経ったころ、体重は50kgのままだったのですが、ウエスト周りがシュッとして、明らかに見てわかるような変化がありました。『私、変わってきたかも!』と楽しくなって、トレーニングの頻度が増えました」
週2回30分だけのトレーニングが週5回になり、上半身1時間~1時間半、下半身は2時間かけるようになった。肩と胸、背中、お尻・ハムストリング、脚とハムストリングの4分割になったそうだ。
ボディコンテスト出場を決めて減量を開始
田淵さんは昨年11月ごろ、インスタグラムで『マッスルゲート』というボディコンテストがあることを知り、『初心者でも参加しやすい』、という文言に魅力を感じて挑戦してみることにした。
「初めての減量で何もわからなかったので、年明けから食事指導のパーソナルをお願いしました。1日4食で、玄米、野菜、鶏むね肉、鮭、間食にナッツや干しいもを食べました。最初の1カ月は空腹がつらくて、スーパーではいろんなものが目につき、『あれが食べたい』、『これが食べたい』という欲求を我慢するのが大変でした。2カ月目からちょっとずつ慣れてきて、身体も絞れてきたので、『これなら大会にいい感じで出られそう』とがんばることができました。でも絞りすぎて筋肉量も落ちてしまったようで、3月に行われた『マッスルゲートウーマンズコンテスト』の成績はあまり良くなかったです」
「4月からは自分で考えながら調整しました。3月の大会は42kgで出場したのですが、まず47kgまで増やして6月から減量を始め、白米も食べるようにしました。今回は減量もトレーニングもうまくいって、44kgで出場することができました」
ご主人の心強いサポート
田淵さんの挑戦には常にご主人の心強いサポートがあった。
「主人は一緒に減量してくれて、同じ食事メニューをずっと食べてくれました。トレーニングも横について、限界までやりたいときに補助してもらいました。食事もトレーニングも一緒にやってくれたのが心強かったです。表彰式が終わって、会った瞬間に泣いていました。一番近くで見守り、サポートしてくれて感謝しています」
2回目のコンテストで最高の結果を得ることができた田淵さん。コンテスト出場を通して得たものは引き締まった身体だけでなかったようだ。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材:あまのともこ 撮影:上村倫代
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。