「肩幅が広いね」「ガンダムみたいな肩」。
貫田英里(ぬきた・えり)さんは、そんな言葉をかけられてきた。もともと肩幅の広さがコンプレックスで、その言葉を向けられるたびに恥ずかしさや悔しさを感じていたという。できるだけ肩が目立たない服を選び、体型を隠すように過ごしていた。
【写真】貫田英里さんの広い肩幅で魅せるバックポージングを含む5枚

そんな貫田さんが、2025年に開催されたゴールドジムジャパンカップで、ビキニフィットネス35歳以上・160cm超級に出場し、見事優勝を果たした。かつて隠していた肩幅は、いまや最大の武器となっている。
「ただ痩せたい」では変われなかった。骨格を活かす発想への転換
筋トレを始めたきっかけは、体重が増えてしまい「ダイエットをしよう」と思ったことだった。
「ただ痩せたいという思いだけでジムに入会しましたが、マシンの使い方も正しいトレーニング方法も分からず、結局は有酸素運動だけ。思うような結果も出ず、すぐに退会する——そんなことを何年か前までは繰り返していました」
転機となったのは、パーソナルトレーナーの指導を受けながらトレーニングを続けるようになってからだ。身体はみるみる変化し、気持ちにも大きな変化が生まれた。
「以前は、トレーニングしている自分が恥ずかしいと感じていました。でも筋肉がついていくにつれて、今ではそんな自分を“カッコいい”と思えるようになりました」
目指す身体は、ビキニフィットネスらしいメリハリのあるアウトライン。肩幅の広さを活かし、ウエストを細く引き締めた“砂時計ボディ”だ。
「骨格の特徴を隠すのではなく、強みに変えることを大切にしています」
得意部位づくりにも明確な狙いがある。脚では縫工筋を意識したトレーニングに取り組み、脚のラインをよりはっきり見せられるようになった。脚のトレーニングでは、フォームを重視し、丁寧に動作を確認しながら行っている。
「諦めずに続けてきて本当に良かった」──1年間の積み重ねが実を結んだ瞬間
トレーニング頻度は週4〜5回、1回あたり約1時間半。決して楽な道のりではなかった。
「優勝できたことは、すごく嬉しいです。1年間、辛い時期もありましたが、最後まで諦めずに続けてきて本当に良かったです」
かつては隠すことで守ってきたコンプレックス。しかし今は、その特徴を受け入れ、磨き上げ、誰にも負けない強みへと変えた。
貫田さんの優勝は、コンプレックスは見方を変えれば“最大の武器”になることを、はっきりと証明している。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:北岡一浩










