トレーニングマシンやダンベルは、経験がない人にはとっつきにくい存在だ。ジム通いをしている方でも、ウエイトエリアには入ったことがないという人も多いのではないだろうか。
「ジムには社会人になりたてのころから通っていたものの、有酸素運動が好きで、筋トレは大の苦手で全くしていませんでした」
そう話すのは、保健師として市役所に勤める、小倉瑛(おぐら・あき/28)さん。小倉さんは愛知県で9月20日(土)に開催された、『サマースタイルアワード(以下、SSA)2025東海帝王』に出場。SSAデビューシーズンで、ビューティーフィットネスモデル部門(モノキニビキニで引き締まったボディラインを競うカテゴリー)身長別の優勝を飾った。かつて筋トレ嫌いだった小倉さんが、筋トレにハマり、メリハリあるボディラインを手にするまでの経緯を追った。
運動不足解消からボディメイクへ
社会人になった6年前、小倉さんは運動不足を感じ、ジム通いを始めた。当時は有酸素運動が中心で、エアロビクスなどを楽しんでいたが、筋トレは「嫌い」で手を出さなかったという。転機は、同じジムの人が大会に出場する姿を観戦したことだ。
「鍛えられた肉体がキラキラしたステージで輝くのを見て、自分も出てみたいと思いました。体型を変えるには筋トレが必要だとわかって、どうせ運動をするなら、やれるだけやってみようと思いました」
2023年秋ごろ、本格的なトレーニングを開始。初めてバーベルやマシンに触れ、嫌々ながらも続けていくうちに、目に見える身体の変化が表れ、モチベーションが上がった。
「有酸素運動ではそれほど感じられなかった体型の変化に驚き、徐々にハマっていきました」
週5回の習慣化で「尻トレ」に夢中 半年で劇的変化
現在、小倉さんは仕事終わりに週4日の自主トレと、週1日のパーソナルトレーニングの、週5日のジム通いを続けている。今や筋トレが有酸素運動以上に好きになり、特に「お尻のトレーニング(尻トレ)」に夢中だ。
「特に好きなのは、スミスマシンスクワットやブルガリアンスクワットです。しんどいけど、成果が出るのがうれしくて。お尻はやり込み始めて半年で、形が大きく変わったと実感できました」
地道な努力は、弾けるような丸い美尻や引き締まった脚として成果となっていった。
大会で目覚めた栄養意識
大会出場を通じて、食生活も大きく変わった。
「お菓子が好きで、これまでは好きなものを好きなように食べていました。栄養管理を始めたことで、『タンパク質はかなり意識的にとらないと全然足りていない』ということや、同じ栄養素の食材でも、自分に適した食材があるということを学びました」
大会時には6、7Kgの減量を行う。だが、筋トレの効果を最も実感するのは、食事量を戻したとき(オフシーズン)だという。
「筋肉がなかったころと今では、同じ体重になっても見た目が全く違います」
筋肉は脂肪よりも小さな体積で重量があるため、筋トレを行う体型管理の場合、数値上は全く変わらず、むしろ増えることもある。小倉さんは実際にその違いを体験したことで、より筋トレにハマっていったという。
「これからも私らしく、楽しく、コツコツとボディメイクを続けていきます!」
コンテストのステージに立つ人達でも、かつては筋トレに苦手意識があったという意見は、意外と多い。もし、あなたのジム通いの目標がボディメイクに変わりつつあるなら、小倉さんの体験が筋トレの後押しになるかもしれない。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
-サマスタ選手, コンテスト
-サマースタイルアワード, SSA