『RIZAP(ライザップ)』。名前は広く知られ様々な噂が囁かれてはいるが、その内容を詳しく知る人は少ない。
「私も正直、最初はちょっと怖いイメージがありました(笑)。食事制限が大変と聞いていたので、食べられるものはあるのかなと不安でした。なので、入る前と入ってからのイメージでここまでギャップがあるとは思いませんでした」
【写真】ドレスからカジュアルウェアまで沙央里さんのビューティースリムボディ
沙央里(さおり/37)さんは、全国応募のなかから選抜者だけが出場できる『ライザップボディメイクグランプリ2022』モデル部門で2位、翌年には同部門優勝を飾り、今や様々なボディコンテストにも出場する歴戦のコンペティターだ。
「3歳から大学時代までは水泳をしていたことから、体型は細身でした。しかし社会人になり運動量が減りながらも食べる量は増えたため、みるみる身体が大きくなっていきました」
人生初のダイエットを決意したのは、ある衝撃的な一言からだった。
「私のお腹を見た方に『おめでとうございます!!』と祝福の表情で言われたことです。とてもショックを受けたと同時に、初めて危機感を覚えました。なんとか変わらないとと奮い立たせてくれた出来事でもあります。ただ、そんな太っている自分が恥ずかしくなり、仕事以外ではあまり友達にも会えなくなっていきました」
そして熟考の末、ライザップに入会した。ライザップの栄養管理は糖質の制限が主体である。沙央里さんは炭水化物、特に無類の麺好きだったため、当初はついていけるかの不安が大きかったと語る。
「実際始めてみると、たんぱく質と脂質をその分しっかり摂れるため、そこまで空腹でしんどいという感じはありませんでした。むしろ楽しいとすら思いました。毎食を専用アプリで報告するとフィードバックが頂けるのですが、足りない栄養素を食材とグラムで具体的に教えてもらえるほか、コメントとともに最高で星3つの採点が返ってくるんですね。それが私は楽しくて、満点にしてやるぞとゲーム感覚で取り組めました」
瞬く間に体型は変化していき、体重は1年で−18kgになったという。豊富に摂取するたんぱく質を活かすため、トレーニングも同時に行った。
「週に2回のトレーニングで、スクワット系は必ず毎回入ります。大きい下半身の筋肉は消費量も多いので、率先して鍛えることでよりダイエットに効果的です」
心配していたホルモンバランスの崩れも起こらなかったという。麺を食べたい欲求は、糖質ゼロの代用麺を使って補った。
「苦しいとか嫌だなという気持ちはなくて、指示を守っていれば痩せられるという安心感が大きかったです。もちろん費用は安くないので、それも継続力につながった面はありますが、自分にこんなに物事を前向きに頑張る力があったんだなということに驚きました」
体型以上に変わったのは、友達からの電話も取りづらいほど消極的だった性格に変化があったことだという。
「何か新しいことに踏み出すには時間を要するため、ライザップに入会するのは勇気のいることでした。でも、継続力だけは幼少期からの強みでもあったので入ってからは余計なことは考えず邁進してこれました。昔は人前でステージに立つなど考えられないことでしたし、こうやって取材を受けているなんて昔の自分なら信じていないと思います。ライザップに限らず、栄養を整えて身体を動かす習慣でここまで性格が変わるのかと思っています」
断食など短期的で過酷なダイエットとは違い、自分に合わせて設定された期間・強度での栄養とトレーニングが活力をもたらしていると語った。
「ボディメイクを真剣に行ったことは、私の場合は間違いなく人生のターニングポイントでした。これからも目指したい体型に向けて身体づくりを楽しんでいきます」
一度でもボディメイクに取り組んだ人ならわかるように、自力での生活管理には多大な労力と精神力が必要だ。そのなかで『第三者から客観的に管理してもらえること』の効果は極めて大きい。食事法やトレーニング法は様々な理論があるが、向き不向きは実際に自身で体験するまでわからない。独力での努力に限界を感じている方は、自分のなりたい姿への導きを得意とする指導者のもとを訪れてみるのもいいかもしれない。
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取材:にしかわ花 写真提供:沙央里
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。