筋トレ

「実際、何をして腕が太くなった!?」マッスルゲート出場者140名に大アンケート!腕を太くしたかった理由は?理想の腕は?太くするコツは?

「腕を太くしたい!でも、どうすればいいのか分からない」大量の情報が溢れる昨今、信頼性のある情報を掴みにくくなってきている。では、実際にガッツリ身体を鍛えていて、コンテストに出場している選手たちに聞いてみたら良いのではないか!?
ということで今回は、マッスルゲート出場者140名に「何をして実際に腕が太くなったか」をアンケート調査した。腕のサイズアップに効果的な種目ランキングや実際のマッスルゲート出場者の腕のサイズのデータなど、これを見ればコンテスト出場者の“リアル”な腕トレの現状が明らかに!ぜひ参考にして、ご自身のトレーニングに活かしていただきたい。

構成:IRONMAN編集部 Web構成:中村聡美

Q1腕を太くしたいと思ったきっかけは?

Tシャツをパツパツにしたかったから 太くないと不安だから 生物的に強そうだから モテるため 運転中に太い腕で彼女を魅了したかった 腕の太さは漢の浪漫 腕太いだけでもうかっこいいから 見栄え 評価を上げるため 憧れ 元々細かったから 三頭筋がフィジークに必要と思った 腕が太いとかっこいいから フロントダブルバイを取ったときののインパクトが欲しいから ボディビルダーらしい身体であるために「腕の太さ」という要素は重要であり、自分にとっての要改善項目の上位にくると感じたから ジュラシックさんを見て 腕まくりしたときに腕が太いと逞しいし、カッコいいから かっこいい、男らしい ポージングの際、胸の発達に追いつかず腕が細く見えていたため フィジークでも腕をある程度逞しくする事で肩へのカッティングにも影響しポージングの全方位でもより立体感を演出できる 一番露出のある部位だと思い、男らしさを感じるから アウトラインの強化

カテゴリー別!腕を太くしたいと思った理由

まとめと考察

データを確認すると、「見栄えのため」が最も多くみられた。特に「Tシャツの袖をパツパツにしたい」といった、半袖を着た際に見える腕の太さを多くの選手が意識していたようだ。トレーニングを始めたての男性によく見られる傾向で、ここからトレーニングにのめり込み、競技への道を歩む人が多いのではないかと思われる。

Q2理想の腕は?

人気トップ選手たちが名を連ねる!MG選手たちが選ぶ“なりたい腕”

Q3どの種目で腕が太くなった?

上腕二頭筋

1位:EZバーベルカール(32%)

■なぜこの種目?

「高重量を持てるから」

土橋銀平(2024年東京ベイ大会マスキュラーフィジーク優勝)

「手首や肘に無理なく丁寧に追い込める」」

星 貴宏(2024年盛岡大会メンズフィジーク172cm以下級優勝)

「いちばん重さを持てて生物的に強くなれるから」

近井拓海(2024年四国大会メンズタンクトップ優勝)

「収縮とストレッチのバランスが良い」

駒形陽貴(2024年東京スポルテック大会メンズフィジーク176cm超級2位)

2位:インクラインダンベルカール(23%)

■なぜこの種目?

「上腕二頭筋がストレッチされ、長頭に効いている感覚がある」

前川洋幸(2024年東京スポルテック大会メンズフィジーク172cm以下級優勝)

「パンプ感とストレッチの範囲が大きい」

畑野昭彦(2024年栃木大会メンズフィジークマスターズ172㎝以下級3位)

3位:ストレートバーベルカール(14%)

■なぜこの種目?

「小指側が強制的に上がることで、二頭筋の短頭により刺激が入る」

イワザキ・ハファエル(2024年浜松大会メンズフィジーク176㎝以下級優勝)

まとめと考察

最も多く見られたのが「EZバーベルカール」。ストレートバーと違い手首に優しい設計で、怪我のリスクを抑えつつ高重量を扱えるという意見が多数であった。次に多かった「インクラインダンベルカール」では、「最大ストレッチを感じられる」という意見が多く見られた。3位には「ストレートバーベルカール」がランクイン。EZバーと違い小指側をより意識しやすいため、高重量を扱いながら二頭筋の内側まで刺激を入れられるメリットがある。

上腕三頭筋

1位:ライイングエクステンション(29%)

■なぜこの種目?

「ミッドレンジ種目で重量を扱いつつストレッチ刺激も与えることができるので効率がいい」

岡田直大(2024年東京スポルテック大会メンズフィジーク172cm以下級出場)

「肩関節との連動で肘の負担を減らせて、重量も持てるのがよかったです」

栄門成世(2022年東京ベイ大会メンズフィジーク新人の部176㎝以下級優勝)

「手掌下部にバーを載せて一気に出力する感覚と、適切な肩関節のポジションで動きを少し入れながら長頭も使う感覚を養えたから」

道辻勇太(2024年高槻大会メンズフィジークフィジーク新人の部172㎝以下級2位)

2位:フレンチプレス(19%)

■なぜこの種目?

「肩を上げている状態によってさらに三頭筋をストレッチさせることができる」

月村悠治(2023年兵庫大会メンズフィジークジュニアの部優勝)

「重量を扱えるので負荷がよくかかる」

野平勝義(2024年京都大会メンズフィジーク新人の部168cm以下級3位)

3位:ケーブルプレスダウン(17%)

■なぜこの種目?

「Wバーを使って高重量をチーティングも使いながらぶん回す!しっかりとストレッチを感じ、収縮ポジションで軽く止めることを意識したら強烈な筋肉痛がきたから」

鈴木涼月(2023JBBF全国高校生選手権メンズフィジーク9位)

まとめと考察

「ライイングエクステンション」が約3割を占め1位に。「ストレッチがかけられ、肘の怪我リスクも抑えられる」といった意見が多数。肩関節を動かして動作するため肘への負担が少なく、かつ高重量を扱える点が人気の要因だった。そして2位はフレンチプレス。二頭筋と同じく、一番人気が身体全体を使って高重量を扱える種目、2番人気がストレッチが主に感じられる種目という傾向が示された。やはり腕に関しても、高重量を扱ってトレーニングすることが発達への近道だと感じている選手が多いようだ。

Q4オン、オフ時の腕周りは何cm?

オン時の腕周り

やはりオン時は体脂肪量がかなり低いため、腕周り30㎝台が多く見られた。ただ、最もボリュームゾーンだったのは40㎝ジャストの20名。大会コンディションの絞り切った状態で40㎝ある選手が多く、オン時に45mの猛者も3名見られた。

オフ時の腕周り

オフ時はオン時と比較して平均的に40㎝以上の方が多い結果となった。ただ、オン時と同じくボリュームゾーンは40㎝の18名が最多という結果に。全体的には40~43㎝の間が最も人数が多く、中には48㎝という猛者も。

マッスルゲート出場者の腕周りの平均値!

オン時38.84㎝

オフ時40.03㎝

オフ時-オン時≒1.2cm

まとめと考察

コンテストに向けて絞ったら平均1.2㎝腕周りが小さくなる傾向。以外にも1㎝ほどの差しかなかった点について、オフ時でもコンディションをある程度保ったままオフを過ごす選手が多く、腕周りに余分な脂肪がつきづらいといった要因も考えられる。SNS等で情報がいきわたるようになり、日本トップ選手の増量法を簡単に参考にできる時代になったことが背景として挙げられるのではないだろうか。

Q5腕が一番太くなった時期のトレーニング法は?

1週間の腕トレ頻度

週1回の腕トレが最もサイズアップしたと答えたのが約4割と最多。次いで僅差で週2回、大きく離れて週3回という結果となった。他の部位でも腕は少なからず疲労するため、週に1回、ないし2回でしっかり追い込み切る形が最も効果的なのではないだろうか。

1回の腕トレ時間

1回の腕トレ時間は1~2時間が5割と最多。次いで30分~1時間、2時間~3時間と言う結果に。3時間近くの長い時間かけてトレーニングするのではなく、1時間~2時間でしっかりアールアウトさせることで「一番腕がデカくなった」と答えた選手が多い印象。

Q6腕だけの日はある?

はい(75.7%)

「他の部位と一緒に行うと疲労してしまい、重量が落ちて追い込めたという感覚が薄れるから」

小寺一巧(2024年浜松大会ボディビルジュニア優勝)

「(腕トレを)愛しているから」

河上 耀(2023年東京クラシックフィジーク選手権大会175㎝超級6位)

「腕のトレーニングでも1種目目はある程度高重量を扱うことが大切だと考えていて、他の部位と一緒に行った場合は疲労の影響で高重量を100%の状態で扱うことができず、また重量も伸びにくいと感じたため」

加藤好也(2024年栃木大会メンズフィジーク176cm超級3位)

いいえ(24.3%)

「肩、胸、背中に合わせて1種目やるようにしてます。強度より頻度重視の方が続くと思うため」

小島信一(2024年熊本大会ボディビルマスターズ優勝)

「今は全身法なので毎回やってます。腕の日だけを作っていたこともありますが、頻度を高くした方が張りが出ると感じています」

松本祐一(2024年東京ベイ大会クラシックフィジーク175cm超級2位)

まとめと考察

腕だけの日を設ける選手が7割以上と大半を占める結果となった。多く見られた意見は「他の部位と一緒にやると疲れてしまうから」というもので、フレッシュな状態で高重量を扱いながらトレーニングすることが腕のサイズアップにつながると考える選手が多い傾向にあった。

残り2割弱の、腕だけの日を設けない側の理由としては、「胸では三頭を、背中では二頭を刺激するから効率がいい」といった意見が多く見られた。時間がない中でトレーニングをしている選手など、中々十分に時間が取れない選手が時短として行っている傾向が示された。

Q7腕トレは二頭から?三頭から?

二頭から派

「自分は二頭の方がパンプしやすいため、二頭がパンプした上での三頭のトレーニングの方が、三頭のパンプ感も良いという実感があります」

蛯原悠河(2024年東京スポルテック大会メンズフィジーク-168cm級5位)

「鈴木雅さんが二頭筋をパンプさせてから三頭筋の種目をやると、二頭筋がクッションの役割を果たし、肘を痛めにくくなると言っていたので」

鈴木寿都(2024年埼玉大会ボディビル新人の部3位)

三頭から派

「三頭の方が筋肉量(幅)が大きいため、大きい部分をより集中してやり込みたい」

大西巧磨(2024年四国大会メンズフィジーク新人の部168cm以下級出場)

「筋肥大させたい部位なので、一番フレッシュな内にトレーニングに取り組みたい」

近藤慎悟(埼玉大会メンズフィジーク176cm以下級出場)

その他

「毎回交互に変えています。交互に行うことで刺激の入りを変えるようにしています」

石鉢 槙(2024年盛岡大会クラシックフィジーク新人の部出場)

まとめと考察

二頭から開始する人が約60%ほどと多数を占めた。多く見られたのは「二頭の方が弱いから」「先にパンプさせておくことでクッションの役割を果たし、三頭で肘を痛めにくいから」といったもの。トップ選手の考えを参考にしている選手も多い。

三頭から開始する側の理由としては、「(二頭より)大きな筋肉だから先に鍛えたい」というもの。大筋群から鍛えるように、腕にもその考えを取り入れる選手が多く見られる結果となった。

Q8“ステージで映える腕”はどう作ってる?

ステージで映える腕を作る上で意識していること

バランス

「左右均等な太さになるようにトレーニングする」

河本雅宣(2024年別府大会メンズフィジークマスターズ172cm以下級出場)

「二頭筋でも長頭・短頭と分けて、意識してトレーニングすること」

日髙豪志(2024年愛知県クラシックボディビル175cm以下級3位)

ポージングと見え方

「三頭筋のアウトラインを際立たせるために三頭筋の外側頭をデカくしたり、肩との境目を際立たせるために長頭をデカくすること」

岡田直大(2024年東京スポルテック大会メンズフィジーク172cm以下級出場)

「フィジークのポーズをとった際に片方の手を腰にあてますが、その際の肘周りの隙間をいかに埋められるか、三角筋と上腕三頭筋の境目をいかに目立たせられるか」

加藤好也(2024年栃木大会メンズフィジーク176cm超級3位)

まとめと考察

「太い腕」ではなく、「ステージで映える腕」を作るコツとしては、「バランス良く鍛える」の意見が最も多く見られた。左右差をなくしたり、長頭、短頭のバランスを整えたりといった細かい点がステージで映える腕を作る近道だという傾向が示された。

「ポージングと見え方」に関する意見も多く、「実際にポージングを取ったときにどう見えるのか?」を意識してトレーニングすることで、実寸は太くなくともステージ映えする腕が作れるのではないだろうか。

Q9ズバリ!腕を太くするコツは?

太い腕を作るために意識していること

高重量

「重さを持ってみることだと思います。30㎏のダンベルでカールをするようになってから二頭は明らかに成長しました。自分の得意な『重さを持てる種目』を一つ作ると腕は太くなると思います」

髙橋修斗(2024年盛岡大会ボディビル75kg以下級優勝)

フォーム

「二頭は握る位置、三頭は当てる位置、ともに手首の角度は負荷の乗る位置を重視して、決めたらセット中はその位置からずらすことなく、終始筋腹で負荷を受け止めながら動かしていく。そして曲がらなくなる、伸びなくなるまで腕を追い込むこと。質も量も両方求めて取り組むことがコツです」

関 貴祥(2024年東京大会ボディビル65kg以下級2位)

ストレッチと収縮

「広い可動域でストレッチを効かせて常に負荷が抜けないようにすること」

植松亮介(2024年群馬大会メンズフィジーク新人の部168cm以下級出場)

頻度と継続

「高頻度でネチネチと」

野平勝義(2024年京都大会メンズフィジーク新人の部168cm以下3位)

その他

「種目種目の効果もありますが、とにかく動かなくなるまで行う。そしてそこから粘る!」

内山 章(2023年埼玉大会ボディビル65㎏以下級優勝)

まとめと考察

大多数を占めたのが「その他」の約4割。こちらは「好きになること」「ひたすらオールアウト」「飯を食べてトレーニングするのみ」といった、根性論を大事にする意見が多く見られた。続いて、全体の2割を占めたのが「高重量」と「フォーム」。他の部位と同じく、腕も高重量を扱うことで発達するという意見が多い傾向が見られた。そして「ストレッチと収縮」「頻度と継続」を重視する意見も散見された。これらの結果から、腕を太くするには「適切なフォームを保ったまま、扱える最大重量でトレーニングする」ことが重要だと今回の調査から導き出された。

-筋トレ
-,


おすすめトピック



佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手