JBBF関西ブロックの開幕戦は2025年6月1日、神戸市産業振興センター・ハーバーホールで行われた。『第38回兵庫県ジュニアボディビル選手権大会』では、多田佳太(ただ・けいた/22)さんが優勝した。
【写真】合戸さんのようになりたい!多田佳太さんの迫力のある背中
多田さんは、狂気の男と言われるボディビルダー合戸孝二さんが大好き。一番尊敬していて、一番なりたい身体なのだと言う。トレーニングで大事にしていることも合戸さんの影響がある。
「合戸さんの場合は奥様が全セット補助に入って追い込んでいます。僕も、補助者はいないけれど全セット限界まで追い込むことを意識しています。まず限界までやって15秒休憩、少し回復した状態であと3回やる。これで1セットです。トレーニング前はやりたくないな、という気持ちはあるけれど目標があるし、ちょっとでも筋肉を大きくしたいのでやります」
中学で水球、高校でハンドボールをしていた多田さんは、高校2年から筋トレを始めた。はじめは腕立て伏せ、公園で懸垂、家にあった軽いダンベルでアームカール。
「友だちが筋トレしていたので、僕もやろうかな、身体を変えたいな、と。3カ月やると胸板が厚くなって、腕が太くなり、身体が変わってきたことが面白くて、はまっていきました」
高校3年で部活を引退してからは週5日スポーツクラブに通った。筋肉ユーチューバーのYouTubeを見てマシンを触ったり、ベンチプレスやスクワットをしたりする中で、合戸さんの動画に出合う。
「見た瞬間、『すごっ!!』ってなりました。身体もトレーニングの内容も人間離れしていて、全部に衝撃を受けました。僕も『合戸さんのようになりたい』と思って本気でやり始めました。筋トレ3年目のときです」
トラック運転手の仕事をして1年くらい経ったころ、パワーラック、バーベル、ベンチ台などをセットで購入、ホームジムを作った。今は背中と脚だけ24時間ジム、それ以外は自宅でトレーニング。現在は転職し、スポーツクラブで働いている。
「今は週6日トレーニングしています。毎日3時間、遅番の日は2時間弱で腹筋です。分割は細かくて、胸、背中、肩、二頭筋、三頭筋、四頭筋、ハムストリング。四頭筋とハムストリングの日に内転筋やカーフを入れています。全部独学で、合戸さんのトレーニングを参考にしています。フリーポーズも規定ポーズも合戸さんを参考に、合戸さんばっかり見ているのでだんだん似てきているかもしれません。本当に好きなんです」
「また大会に出たいです」、多田さんは言う。
「僕は身長が164センチで、高校でもみんな自分より背が高くていつも自信がありませんでした。筋トレして筋肉がついたことで自信もついて、コンプレックスに思わなくなったことが一番よかったです」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
次ページ:合戸さんのようになりたい!多田佳太さんの迫力のある背中
取材:あまのともこ 撮影:岡暁
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。自身もボディコンテストに出場している。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。