「ものすごく楽しかったです！小学生のときに『よさこい』でステージに立って以来、久しぶりに注目を浴びる楽しさを思い出しました」
若原理子（わかはら・りこ/22）さんは、幼稚園教諭として子どもたちに笑顔を届ける一方、今年の『サマースタイルアワード名古屋予選』でボディコンテストに初挑戦。ビキニモデルクラスの新人戦（ルーキークラス）と、身長別戦（ショートクラス／161cm未満）で上位入賞を果たす健闘を見せた。
アルバイト代をジム通いに 「運動が大好き」から始めたボディメイク
若原さんが本格的にトレーニングを始めたのは大学時代。中学・高校ではバスケットボールに打ち込んでいたが、進学を機に運動の機会が減り、「何か物足りない」と感じたのがきっかけだった。アルバイト代をやりくりしてジムに通い始め、YouTubeのトレーニング動画の見よう見まねでトレーニングを開始した。
「かっこいい女性に憧れていて、服も大好きなのでお腹を出したファッションを着こなしたい。縦線の入った腹筋を目指したかったんです」
コンテストに出場したきっかけは、先輩の応援に訪れたことだという。選手たちの輝く姿と会場の熱気に心を奪われた。友達の応援も後押しにあり、挑戦を決めた。
「本格的に身体作りを学ぶためにパーソナルトレーニングを受け、勤務後にほぼ毎日ジムへ通う生活になりました。減量期には、出勤前の朝散歩とトレーニング後のトレッドミルもやるのでかなり時間はかかりますが、動くのが好きだから全然苦にならなかったです」
日々の努力により、体型はみるみる変化。「アウトラインが大きくなって、お尻がぷりっとしました」と自身の進化への実感を語る。
食事の試練を乗り越え、4kg減量に成功
最大の試練は食事管理だった。「食事が大好きなので、ストレスからキレ食いに走ったこともありました」と、苦笑しながら裏話を明かす。
「トレーナーに正直に相談し、鮭や鶏胸肉、白米だけでなく一般的な食事メニューを織り交ぜて飽きないように工夫しました。また、甘いもの欲はトレーニング前にお団子や餡子系のお菓子を食べることで解消しました」
憧れの選手をスマホのホーム画面に設定し、挫けそうなときは眺めて理想の姿を思い描くのも継続につながったという。そして、紆余曲折はありつつも、4kgのダイエットに成功。「私くらいご飯が大好きでも、計画的に栄養管理すれば痩せられるとわかった」と笑う。
幼稚園教諭としての忙しい日々の中、仕事とボディメイクを両立させ、初舞台を楽しんだ若原さん。今後も「仕事の都合がつけば、大会に出場して自分を磨いていきたい」と意欲を見せる。
日常とは違う未知の世界への挑戦は、失敗も成功も含めて人生を刺激的で豊かにしてくれる。若原さんがステージで見せたとびきりの笑顔は、目標に向けひたむきに努力することの楽しさを改めて感じさせてくれた。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD（サマースタイルアワード）はJBBF（公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟）とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材：にしかわ花 撮影：上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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