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「1カ月間、体重が落ちず…」世界女王が見舞われたハプニングを乗り越えボディフィットネス優勝【筋トレ】

7月30日(水)~8月1日(金)、東京ビッグサイト東棟展示場で開催された『SPORTEC(スポルテック)2025』。フィットネス関連企業が集い展示を行う大規模イベントの3日目、『SPORTEC CUP2025』が開催された。この大会は2025年シーズンのJBBF主催大会開幕戦であり、全国から出場権を勝ち取った猛者たちが身長・体重関係なく競うハイレベルな戦いだ。

【写真】篠原ゆかり選手の「モリっと」膨らんだ脚の筋肉

ボディフィットネスカテゴリーで優勝に輝いたのは篠原ゆかり(しのはら・ゆかり/47)選手。ステージ後、「仕上がりがまだまだだで不安でしたが、良い結果を頂けてうれしかったです」と喜びを語った。篠原選手は昨年末、東京で開催された『世界フィットネス選手権』のボディフィットネスマスターズクラスで優勝。世界女王として迎える初戦で、危なげなく頂点に立った。

「動きすぎ」が招いた思わぬ減量の落とし穴

ただ本人は「正直、もっと絞りたかった」とも明かす。昨年の世界選手権時の体重は47.5kg。今回の大会では48.5kgでの出場となり、「あと1キロは落としたかった」と言う。毎年10kg以上のバルクアップを経て減量するスタイルのため、調整の難しさは常に付きまとうそうだ。

今回の減量では、4月に全く体重が落ちないというハプニングが発生した。

「動きすぎて休んでいなかったことが原因かなと思っています。仕事でも身体を動かしているので、トレーニングと合わせて“ノンストップ”の日々でした。睡眠も4~5時間が続き、ジムから帰宅後、夜遅くに食事を取っていたのも良くなかったようです」

そこから「思い切って休む日をつくる」「夜ごはんの時間を少し早める」「睡眠時間を増やす」など、生活を見直したことで5月以降は少しずつ減り始めた。疲労が抜けたことで代謝が上がり、体重に動きがあったのではないかと分析した。

体重が減らないと焦り、動きすぎてしまって疲労が蓄積、体重が逆に落ちないといった負のループにはまる人もいるのではないだろうか。その点、身体を休めるという篠原さんのアプローチは、参考にすべき事例だと言える。

レジェンドビルダー・小沼敏雄からの言葉

篠原さんは今シーズン、ゴールドジムのスタジオで開催される、日本選手権14度優勝のボディビルダー・小沼敏雄氏のポージング練習会に定期的に参加していた。そこで小沼氏にかけられた言葉が強く印象に残っていると話す。

「“世界一としての自覚が足りない”って言われたんです。昨年、世界一は獲れましたが、その実感がなかったんです。ただ小沼さんのその言葉で一気に目が覚めました」

そこからは、ジムはもちろん仕事や私生活でも“世界女王”としての意識を忘れないようになったと話す。

次なる目標は、8月10日(日)に開催されるジャパンオープン、そして9月のオールジャパン。その先には再び世界選手権も視野に入れている。

「今年も世界の舞台に立ちたい。そのために、あと体重1キロ。まだまだやれることがあると思っています」

篠原ゆかり選手

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:FITNESSLOVE編集部 撮影:中原義史

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