「社会人になってから、運動自体から遠ざかっていました。初めてのステージですごく緊張しています」
緊張の面持ちでステージに臨むのは、IT系営業として働く竹中玲那(たけなか・れな/25)さん。
8月11日(月・祝)に開催された年齢別ボディコンテスト『ベストボディ・ジャパン愛知・名古屋大会』のガールズクラス(18歳〜25歳)でコンテストデビュー。外回りに奔走する日々のなかで一念発起したのは、「本格的なボディメイクというものに挑戦してみたい」という思いからだった。コンテストという未知の世界へ飛び込んだ背景を追った。
人生初のジム通い
竹中さんは4カ月前、パーソナルトレーニングを通じて初めてジムに足を踏み入れた。ベストボディ出場選手の知り合いがいたことからコンテストに興味を持ち、出場を見込んでの本格的なトレーニングを一から覚えたという。
「週2回のトレーニングからはじめて、背中、お尻、脚と大きな筋肉群を中心に、鍛える頻度を増やしていきました。外回りの仕事のあとにジムに行くのはかなりしんどく、夜遅くからの運動は慣れるのが大変でした」
食生活の大変革で腹筋が割れ、肌がつやつやに
「一人暮らしで、ほぼ外食ばかり。自炊はほぼしたことがありませんでした」
コンテスト準備を機に最も大きく変わったのは食生活だ。減量も初めての経験となる竹中さんは、栄養管理を覚えるとともに自炊を開始。限られた時間で栄養価の高い食事をつくるため、作り置きを活用した。
「3日に一度、ブロッコリーやにんじん、青菜など8種類以上の緑黄色野菜を大量に茹でて冷凍しておいて、食事に取り入れています。たんぱく質は、サバ缶や鶏胸肉をメインに脂質を落としすぎないようにバランスに気をつけました」
本格的な減量をしてみての身体の変化に驚いたと語る。
「人生で初めて腹筋に縦線が入ったんです!それが本当にうれしくて。あと、野菜をちゃんと食べるようになったら、肌がつやつやになってびっくりしました」
この食生活の改革は、コンテストだけでなく日常生活にも良い影響を与えた。
「今まで意識していなかったけど、食べるものが身体や肌にこんなに影響するんだって気づきました」
悔しさをバネに、次の挑戦へ
「結果にはつながりませんでしたが、自分の身体や生活習慣を見直すきっかけとなり、大会に出場するという目標が達成できて、自分の自信につながりました」
結果は惜しくも入賞外だったが、出場について竹中さんは前向きに振り返る。初めての挑戦で得た学びを胸に、「もっとボディメイクを勉強していきたい」と語った。
「ベストボディ部門に合った身体作りをしたいということと、魅せ方の勉強をもっとしたいと思いました。次回いつ出場するかは未定ですが、ボディメイクに目覚めました!峰不二子ちゃんみたいなボディを目指したいなと思っています!」
未知の世界に果敢に飛び込み、ライフスタイルを劇的に変えた竹中さん。トレーニング人口の増加によりボディコンテストも多様化・大規模化し、今まで全くトレーニングや食事管理に興味のなかった人々も多く挑戦するようになっている。
新たな自分の発見をする人、忘れていた挑戦心を思い出す人、家族や支えてくれる人のありがたみを感じる人、得難い同志を見つける人。現代のボディコンテストは肉体美の品評を超え、新たな自己表現と実現の場として機能している。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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