9/21(日)、兵庫県・神戸芸術劇場で『オールジャパン フィットモデル・ウェルネスチャンピオンシップス』が開催された。下半身の筋量が重視され、上半身とのアンバランスさも重要になるのがウェルネスというカテゴリー。
【写真】2冠&連覇を達成!大谷美咲選手の作り込まれたウェルネスボディ
昨年からJBBF(日本ボデイビル・フィットネス連盟)でもウェルネスのカテゴリーが新設され、大谷選手はJBBF・ウェルネス初代チャンピオンに輝いた。ボディフィットネスからの華麗なる転身で、見事な下半身のボリュームアップを成し遂げている。
ボディビルをベースに身体を作り込む
競技特性として下半身が大きいという特徴があるウェルネス。昨年と比べ、鍛えられた太い脚に魅力を感じてウェルネス人気が高まっていることは間違いない。
骨格や遺伝子的にボトムが大きい南米のような選手の中で、「日本人がどこまで通用するかを知りたい。それが私にとってのウェルネスの魅力です」と大谷選手は言う。
「南米選手のような身体にはなれない、特別だと思っていました。ですが、今はどこまで近づけるのかを知りたくて」
元々、ボディフィットネスのカテゴリーで活躍していた大谷選手だが、自分でやってきた限界が見えてきた。「新しい知識や刺激を入れたい」と思ったところに、ボディビル界の神様的存在である鈴木雅さんとつながる機会があった。
偶然にもウェルネスへの転向時期と被り、鈴木さんから学んだことはすべてが新鮮で、身体づくりに生かされた。今年はさらにアップデートされた身体を披露。
「ボディビルをベースに作り込んでいきたい」と話す大谷選手。目指す身体は、下半身のボリュームを作り込んでいくこともさながら、それに見合う立体的な上半身も持っていることだ。
「どこも弱いところがなく、全身しっかり作り込んでいる選手でありたいですね」と話す姿は、まだ道半ばであるように感じられた。
ボディビルの元世界王者から教わったことで、今の形になれた
昨年と比べてトレーニングに大きな変化はない。スクワットや片足種目のブルガリアンスクワットはマストだが、「より突き詰めていけた感じがある」そうだ。
突き詰められた理由は、鈴木さんに教わったコンディショニングにある。
「自分が考えていた部分と重要なポイントが違ったというか。気づかなかったことも多いです。鈴木さんの助言がなければ、今の形には間違いなくなってないと思います」
日本・ウェルネス界のトップを走る大谷選手。世界選手権でのステージで輝くための準備は、もう始まっているように感じられた。
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
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取材・文:小笠拡子 撮影:中島康介
小笠拡子(おがさ・ひろこ)
ボディビルにハマり、毎年筋肉鑑賞への課金が止まらない地方在住のフリーランスライター。IRONMAN・月刊ボディビルディング・Woman’s SHAPEなどで執筆・編集活動を行う。筋肉は見る専門で、毎月コツコツ筋肉鑑賞貯金をしている。
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