9月7日(日)、アクロス福岡イベントホールで行われた『マッスルゲート福岡大会』のビキニフィットネス一般で優勝に輝いた久野舞子(くの・まいこ/32)さん。普段は保育士として働く久野さんが筋トレを始めたきっかけは、同僚の「ジムに行かない?」という何気ない一言だった。
自己流、5年の筋トレで効果出ず
「運動不足だったこともあり、良い機会だと思ってジムに入会しました。最初の5年間は自己流で続けていたのですが、なかなか筋肉がつかず悩んでいました。そこでパーソナルトレーニングを受けることにしたんです。トレーナーの指導を受け始めて3カ月ほど経ったころ、『大会に出てみない?』と勧められ、悩んだ末に出場を決めました」
自己流では思うような成果が得られなかった中での挑戦。その一歩が、大会という新たなステージへの道を開いた。
「大会に向けてのトレーニングでは、自分の強みである“背中”をさらに磨くことに力を入れました。特に下部までしっかり効かせるために、デッドリフトやプルオーバーを中心に取り組みました」
食事面でもストイックさを忘れなかった。
「主食はさつまいもやかぼちゃ、タンパク質は鶏むね肉や魚をメインに取っていました」
また、トレーニングや食事だけでなく、日常生活の中でも自分の身体と向き合い、丁寧なケアを続けてきた。
「私は反り腰なので、日頃から姿勢には気をつけていましたし、むくみやすい体質なので、筋膜ローラーで下半身をほぐしたり、ストレッチを毎日欠かさず行っていました」
初挑戦で掴んだ優勝
そうした積み重ねの努力が実を結び、初挑戦のビキニ部門で見事「優勝」という結果をつかみ取ったのだ。
「今年からビキニに挑戦し始めたのですが、まさか優勝できるとは思っていなかったので本当にうれしかったです。同日にはレギンスフィットネスにも出場していて、結果は5位でした。正直、ビキニの出番までは気持ちの整理がつかずにいましたが、いざ着替えるとワクワクした気持ちに変わって、楽しんでステージに立つことができました。最後は『感無量』の一言です!」
しかし、久野さんは現状に満足することなく、次なるステップを見据えている。
「肩と脚の筋量はまだまだ足りないので、今後はそこを強化していきたいです。ビキニ選手としては絞りも甘いので、“健康的に絞る”ことも大きな課題です。憧れはJBBFのビキニフィットネスで活躍する鬼木絵理子選手のような、女性らしい筋肉を持つ選手。あのような身体を目指して、これからも頑張っていきます!」
憧れの存在がいるからこそ、自分を高め続けられる。久野さんの挑戦は、「小さな一歩が人生を大きく変える」ということを教えてくれるようだ。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材:佐藤佑樹 写真提供:北岡一浩
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究している。