11月11日(日本時間)、ルーマニアで開催された『IPF2025世界エクイップパワーリフティング選手権大会』で、男子66kg級の佐竹優典(さたけ・ゆうすけ/29)選手が優勝。スクワット315kg、ベンチプレス215kg、デッドリフト275kgのトータル805kgを記録し、自己ベストを更新した。
日本男子としては2006年の伊差川浩之さん以来、19年ぶりの世界選手権優勝となった。

13年越しの夢を実現 「ようやくスタートラインに立てた」
佐竹選手は3種目すべてを安定して成功させ、序盤からリードを守り抜く試技で世界の頂点に立った。
高校1年生の春にパワーリフティングに出会い、13年の努力を重ねてつかんだ世界王者の座。試合後、本人は次のようにコメントしている。
「2012年、高校一年生の春にパワーリフティングに出会ってから13年。競技を始めた頃からの夢であった世界チャンピオンになることができました。偉大な先輩方の歩む道のスタートラインに、ようやく立てたような気がしています。来年以降も勝ち続けられるように引き続き頑張ります」
佐竹選手は今年7月、中国・成都で行われた「第12回ワールドゲームズ」でも男子軽量級で優勝。スクワット310kg、ベンチプレス217.5kg、デッドリフト272.5kgのトータル800kgを挙げ、日本新記録を樹立した。
今回の世界選手権制覇により、世界サブジュニア、世界ジュニア、世界オープン、ワールドゲームズ――取れるタイトルをすべて獲得。まさに、世界の舞台で“グランドスラム”を達成した偉大なチャンピオンの誕生となった。
会社員として働きながら競技を続ける“二刀流アスリート”が、19年ぶりに日本パワーリフティング界を世界の頂点へと導いた。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:田島瞳










