11月16日(日)に開催された『マッスルゲート北陸』のウーマンズウェルネスで、中村麻央(なかむら・まお/40)さんが見事優勝を果たした。今年はすでに大阪高槻大会で優勝、東京スポルテック大会で3位と勢いに乗る1年となっており、北陸大会はその集大成ともいえるステージとなった。

「誰と並んでも、今回は揺るがなかった」
結果を受けての率直な感想を尋ねると、中村さんは迷いなくこう語った。
「誰と並んでも、過去最高の出来だったので悔いはなかったです」
今季の中村さんは、コンディション面だけでなく精神的な安定感も向上。
「自律神経を整えること」をボディメイクのこだわりに掲げ、身体だけでなく“土台となる心”を整えてきたことが大きかったという。
若い頃に言われた心ない言葉――「背中が弱い」「尻が変な形」
筋トレを始める前、中村さんは周囲から体型について、「尻が変な形」「背中が弱い」などという心ない言葉をかけられた。
そんな指摘が悔しさとなり、トレーニングへの情熱につながった。
しかし、がむしゃらに頑張りすぎた時期には、減量もトレーニングも“やりすぎ”てしまい、 メンタルブレイク(メンブレ) を起こした経験もある。
そこから学んだのは、「心の平穏があってこそ身体は変わる」というシンプルで大切な事実だった。
ボディメイクを続ける中で、中村さんはメンタルの変化を強く感じているという。また、自身の強みを聞くとこう答える。
「性格がしつこいので、改善できるまでネチネチ続けられます」
改善点を徹底的に潰していける持久力と粘り強さは、まさに競技者としての武器。そのしつこさで、背中もヒップも確実にアップデートしていき、今回の“過去最高”へとつながった。
週3回・1時間。それでも強くなれる
職業は パーソナルトレーナー兼インストラクター。トレーニング頻度は週3回・1時間と、競技者の中では決して多い方ではない。
しかし、限られた時間で的確な刺激を積み重ねたことで、40歳にしてキャリア最高レベルの身体を完成させた。
今後の目標を尋ねると、中村さんは飾らずに「いけるところまでいってみたい」と答えた。
優勝をつかんだ今もなお、上を目指す姿勢は揺らがない。
「競技者としての情熱はもちろん、トレーナーとしての背中を見せ続けたいという思いもあります」
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:北岡一浩










