11月16日(日)に開催された『マッスルゲート北陸』の女子フィジークで、61歳の椿晴美(つばき・はるみ)さんが見事1位に輝いた。51歳の頃は体重58kg・体脂肪率30%、13号サイズだったという椿さんは、今では43kgまで絞られ、コンテストの頂点に立つまでに変わった。
※体脂肪率は市販の体組成計によるものです。

「その腹とセルライトなんとかならんか」の一言から始まった変身
筋トレを始める前の椿さんは、いわゆる“ポッチャリ体型”。当時を振り返りながら、印象的なひと言を明かす。
「その腹とセルライト、なんとかならんか」
周りからそう言われたことをきっかけに、まずは水泳をスタート。ジムに通って水泳を続けたものの体重はなかなか落ちず、そこから筋トレとエアロビクスにシフトしていった。
「ジムでは有酸素運動を毎日していました」
しかし、知識がないまま有酸素運動をやり込みすぎた結果、体脂肪率は30%から15%へと大きく減少したものの、同時に筋肉も落ちてしまった。
「たった3カ月でガリガリになってしまって……。その後はなかなか筋肉がつかず、苦労しました」
そこから軌道修正するために、トレーナーに週2回の加圧トレーニングを依頼。「諦めかけていた筋肉が、いつの間にか少しずつついていた」と語るように、指導を信じて続けたことで、極端だった猫背も徐々に改善。見た目だけでなく、自信も取り戻していった。
週3日・1日2時間。「姿勢」「バランス」「身体の中を感じる」61歳のフィジーク
現在のトレーニング頻度は週3日、1回あたり約2時間。ウーマンズフィジークらしい“締まったボディ”を目指しながら、椿さんが何より大切にしているのは「姿勢」と「バランス」だ。
「必ず十分なストレッチをして可動域を出してから筋トレをするようにしています。そのうえで、姿勢矯正と左右の均等なバランスを強く意識しています」
脚トレでレッグプレスを高重量で行う際も、ただ重さを追うのではなく、「身体の中心を感じないと上がらないんです。身体の中を感じることが大事」と、“内側の感覚”を重視する。
目指すのは、「過密な筋肉、締まったボディ」。医療関係の仕事に携わる椿さんだからこそ、健康面への配慮とボディメイクの両立にも意識的だ。
「自分に筋肉なんてつかないと思っていたけれど、先生を信じて続けてきて本当に良かったです」
そう語る61歳の優勝者の背中は、年齢を理由に挑戦を諦めてしまいそうな人たちに、大きな勇気を与えてくれるはずだ。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:北岡一浩










