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筋肉は眠っている間につくられる!米国フィットネス誌も提唱する「アナボリック睡眠」とは

筋肉をつくるためには、運動・栄養・休養が大事である。しかし、トレーニング初心者は休養をおろそかにしてしまうことも多い。休養で最も大切なのは睡眠だ。成長ホルモンをはじめ、筋合成(あるいは筋肥大)を促す生体内物質が睡眠中に多く分泌されること、そして肉体の修復プロセスが活性化することは、数々の研究でも明らかにされている。

そこで本記事では、米国のフィットネス専門誌も提唱する「アナボリック睡眠」という、筋合成を効果的に高めるテクニックについて詳しく解説する。

(IRONMAN2026年5月号「from IRONMAN USA」より転載)

アスリートは多くの睡眠時間が必要

少しでも筋肉を大きくしたいと思って、多くの人が忙しい合間をぬってジムに通っているわけだが、実際のところ、トレーニングしている最中に筋肥大が起きているわけではない。では、私たちは何のためにジムでウエイトと格闘しているかというと、筋肥大に不可欠な傷を付けるためだ。

筋発達が最も顕著に起きるタイミングは睡眠中だ。質の高い睡眠を取っている間に、筋肥大のための反応が最も活発に起きるのである。ジェームズ・マース博士が行った研究によって、アスリートは、運動不足の人よりも多くの睡眠を必要とすることが実証されている。また、1日9時間以上の睡眠を取る運動選手はパフォーマンス(※)が最大40%向上し、オーバートレーニングの症状が軽減され、運動への集中力・注意力・意欲が向上したことも報告されている。

筋肥大のためにワークアウトで追い込み、食事にも十分に配慮しているという人でも、良質の睡眠が不足してしまうと、それだけでゴールは遠ざかってしまう。必要なのは、眠っている間に筋線維の修復や疲労回復を促進し、できるだけ体内のアナボリック環境を整えて筋発達反応が促されるようにする「アナボリック睡眠」だ。

そのためには、寝室の空調や明るさ、音などを管理し、リラクゼーションのためのめい想やストレッチを行ったり、場合によっては速やかに入眠できるようにサプリメントを利用したりすることもおすすめだ。すっきりと爽快な気分で目覚められるように、アナボリック睡眠を得るための工夫をしてみよう。

※ここでのパフォーマンスとは競技能力・メンタルコンディション・結果と内容などを意味する。

睡眠が重要であるわけ

睡眠中は、成長ホルモン、インスリン様成長因子1(IGF-1)、テストステロンといったアナボリックホルモンの分泌が活性化される一方で、カタボリックホルモンは抑制される。

このようなアナボリックな体内環境は、筋肉への栄養供給が促進されるわけだが、睡眠中に理想的なアナボリック環境が整っていても、肝心の筋肉の材料となる栄養が供給されなければ、十分な効果は期待できない。そのため、就寝前に適切な栄養素を補給して疲労回復を加速させ、筋発達を促進してパフォーマンス向上へとつなげていきたい。

また、ベッドで横になって身体を休めているだけでは、残念ながら、アナボリックな体内環境はつくれないということも留意しておきたい。睡眠の質も重要で、浅い眠りしか得られない状況が続くと、筋発達の機会が大きく損なわれてしまう可能性が高いのだ。

 

アナボリック睡眠をサポートするサプリメント

なかなか寝付けない人や夜中に何度も目が覚めてしまうという人は、メラトニン、セロトニン、ドーパミン、GABAといった脳神経伝達物質の分泌バランスを整えることで、穏やかで安らかな睡眠が得られることが科学的に明らかになっている。

これらの物質をサポートするサプリメントには、セロトニンの前駆体(5-HTP)、ドーパミンの前駆体(Lドーパ)、バレリアン根エキス(入眠を促し中途覚醒を減らす)、GABA、メラトニンなどの直接摂取、さらにミネラルのマグネシウムなどが挙げられるわけだが、他にもアナボリック睡眠をサポートする成分があるので紹介しておこう。

グリーンセレクト・フィトソーム

眠りにつくと、身体は成長ホルモンやIGF-1、テストステロンなどのアナボリックホルモンの分泌に備える。ある研究によるとイタリアの企業が開発した『グリーンセレクト・フィトソーム』の摂取により、成長ホルモンが最大321%、IGF-1が24%増加したというデータも報告されている。

ちなみに、この原料は緑茶由来の有効成分を特殊な技術で吸収しやすく加工したもので、通常の緑茶エキスに比べて最大5倍の生物学的利用能(吸収効率)を有するとされている。また、カフェインが除去(デカフェ加工)されているため、就寝前に摂取しても睡眠を妨げないのもメリットだ。

ロイシン

就寝直前にアミノ酸を摂取すると、睡眠中のアナボリック反応が22%も高まると報告された実験がある。また、多くの研究者たちは、BCAAの構成要素の一つであるロイシンには筋発達反応の引き金となる作用があると考えている。

また、ロイシンの代謝産物であるケトイソカプロン酸(KIC)は、カタボリズム(異化分解)の抑制に働きかけるというメリットもあると言われているが、この物質とロイシンが相乗的に作用し、より強いアナボリック作用をもたらすといった研究報告もある。

ZMA

テストステロンの分泌を促すブースターの開発の中で、最も研究が進んでいるものの一つがZMAである。ZMAとはテストステロン合成に必須な亜鉛、神経や筋収縮、睡眠に関与するマグネシウム、ミネラル吸収を促したり神経伝達を調整したりする働きがあるビタミンB6(アスパルテート/アスパラギン酸結合)を組み合わせたサプリメント配合の名称だ。

ZMAを睡眠前に摂取することで、3つの成分が相乗的に作用してテストステロンの分泌を促し、筋発達の促進に役立てることができると言われている。

カゼイン

ボディビルダーの中には、就寝前にカゼインプロテインを取っている人も少なくない。

カゼインは、ホエイと違って体内に入ると時間をかけて血中のアミノ酸濃度を高め緩やかに消化吸収されるので、睡眠中にカタボリズムが優位になる状況を抑え、血中のアミノ酸を効率良く筋発達のために活用できると考えられる。

アミノ酸、 GABA、 ビタミン&ミネラル

ドーパミンやセロトニンといった脳神経伝達物質の材料になる複数のアミノ酸類、GABA、ビタミンやミネラル類を組み合わせることで、睡眠中のアナボリック環境が整いやすくなることが知られている。

こうした成分を独自の比率で配合した『5D-トロピン』などの原料も、効率的なリカバリーを目的として開発されている。カタボリズムが優位になる状況を抑え、血中のアミノ酸を効率よく筋発達のために活用できると考えられる。

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