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ママトレーニー必見!世界で戦う筋肉美をつくりあげたビキニ選手に聞く『産後に身体機能を「戻す・高める」鍛え方』【コンプレックスは筋トレで解消できる:産後編】

世界で戦う筋肉美を、仕事・育児・家事・大会出場の〝四足の草鞋〟で作りあげた、ビキニ選手・髙田千広さん。産前・産後のトレーニング、食事、ケア、スケジュール管理から生活中のプチトレまで。リアルな工夫が詰まった、産後太りや体の不調に悩むママトレーニー必読のボディメイクインタビュー。

[初出:Woman'sSHAPE vol.32]

【写真】髙田千広さんのメリハリボディ(ステージ写真6枚)

取材・文:にしかわ花 撮影:中原義史 写真提供:髙田千広 Web構成:中村聡美

2025年JBBFグランドチャンピオンシップスビキニフィットネス6位
髙田千広

━━髙田さんは産後にビキニフィットネス選手となり、仕事・家事・育児とお忙しいなか、国内外で活躍されています。改めて、簡単に経歴をご紹介ください。

髙田 25歳で妊娠、26歳で出産を経て、28歳で仕事(パーソナルトレーナー)に復職し、初大会出場は29歳です。それから国内5つの大会で優勝し、今は海外大会での上位入賞と、エリートプロ選手を目指しています。今年6歳になる男の子が一人と夫の家族3人暮らしです。

妊娠中・授乳期は体重を気にせず
自分にも子どもにも栄養を

━━出産前のお仕事はダンス講師で、スポーティな体型をされていたそうです。妊娠を機に、どのような身体の変化がありましたか?

髙田 元々、腹筋が割れている程度には締まった身体でしたが、食べづわりと味覚の変化で苦手だった白米が好きになった結果、トータルで15〜16㎏増えました。ただ、全く悲観的にはならなくて、「子どもの成長のために必要な栄養だ!」とモリモリ食べていました。

━━体型変化に落ち込まず、栄養摂取の時期とポジティブに捉えられたのは素敵ですね。産後の食事はどのようなものを?

髙田 母乳がよく出たので、産後一カ月で体重は元通りになりました。離乳するまでの半年間は青魚、煮干しといった、子どもの成長にも自分の身体にも良い食材は積極的にとりつつ、カロリーや脂質も相当とっていました。夜は揚げ物がぎっしり詰まったデラックス弁当みたいなのを買ってきてもらって、よく食べていましたね。

産後一カ月からベビーカーで散歩
トレーニングも再開して体力づくり

━━産後太りにはならなかったのですか?

髙田 里帰りなしでワンオペ育児だったのと、産後一カ月から毎日のジム通いを再開したので。あと、日中もかなり動いていたので、太ることはなかったです。

━━産後一カ月から毎日のジムトレーニングですか!当時はどんなスケジュールで過ごされていたのでしょうか。

髙田 朝6時に起きて夫のお弁当と朝ごはんを用意して送り出し、その後はベビーカーに乗せて朝の散歩を1時間くらい。一旦お昼にご飯を食べに戻って、買い出しなどしながらまた3時間ゆっくり散歩、夕食を済ませたら20時に夫とともに寝かしつけ。21時からジムに行き、トレーニング+サウナ+お風呂のルーティンを過ごして22時頃に帰宅してすぐに寝る、という毎日でした。

━━ほぼノンストップで一日中動いていますね。すごい体力です。

髙田 歩くのが好きなので散歩は楽しくやっていたのですが、皆が寝静まっていて一日の疲れがドッと出るタイミングでジムに向かうのは、正直キツかったですね(笑)。でも、ジムにお風呂があって就寝前の作業を済ますことができたので、帰れば寝るだけというのは一日の締めとしては気分は楽でした。

━━夜泣きや夜間授乳で寝不足になる時期に、この規則正しいスケジュールは驚異的です。

髙田 それが、生後1カ月から10時間くらい通して寝る子だったので。起こして授乳しようとしても起きないくらいよく寝てくれたので、睡眠は大丈夫でした。

━━決まった時間に朝日を浴びて、おでかけをたくさんして、豊富なお乳を飲んで、という生活の賜物かもしれませんね。

産後の身体は満身創痍
「身体機能を戻す・高める」鍛え方

━━なぜ、産後すぐトレーニングをしようと思われたのですか?

髙田 「子どもを守れる強い親にならなければ!」という強い思いがありました。また、男の子なので、やんちゃな時期になってもガンガン付いていける、体力のある母親になりたかったんです。

━━出産した後の肉体的なダメージとは、どのように付き合っていましたか?

髙田 トレーニングは30分から1時間の短時間で終わると決めていました。あとは、仙腸関節痛が酷くて、産前に好きだったスクワットやデッドリフト、レッグプレスなどのトレーニングができなくなっていたんですね。なので、分割して重量を追って筋肉の発達を狙うといった鍛え方ではなく、「身体機能を戻す・高める」ことを意識して、産後3年間はフォーム重視の低重量・全身法・高頻度に変えました。

━━産後トレで特に重視して鍛えた部位や種目と、その理由を教えてください。

髙田 アダクション・アブダクション、チェストプレス、アブドミナルです。産後は育児の動作全般で猫背・巻き肩になりやすく、骨盤も不安定ですよね。それを改善・補強することがまず必要だからです。

━━ジム以外の生活時間で、体力作りやプチトレーニングとして行っていたことはありますか?

髙田 散歩以外だと、3㎏のダンベルで一日300回サイドレイズしてました。トレーニングだけでは足りない負荷を足したくて、隙間時間を見つけては振ってましたね。

━━これだけハードに動かれていると、身体のケアもかなり必要になってくるのでは?

髙田 なりますね。まず、授乳で「ぎっくり首」をやってしまって、3年間尾を引いたんですよ。抱っこで腱鞘炎や巻き肩は当然出ますし。ストレッチポールを背骨に当てて左右にほぐすことで肩甲骨を緩めたり、青竹踏みで足裏を整えて姿勢や力の適切な出力を補助したり、バランスボールもしてます。身体の不具合がトレーニングにつながるのが嫌なので、こまめにケアしました。

授乳によるぎっくり首や腱鞘炎、巻き肩を改善するためにこれらのグッズでケアしていた

彩りと栄養豊かな食事でダイエット
「親が美味しく食べる姿が食育になる」

━━大会に出場するとなると、減量が必要になります。ママならではの視点で工夫したことはありますか?

髙田 親が美味しく食べている姿はとても重要な食育だと思っているので、まず、彩り豊かであること。全粒粉ブレッド、ささみ、ブロッコリー、カッテージチーズ、自作の発酵あんこなどをサンドイッチにしたり、コストコの牛赤身ひき肉を1パック(1.2㎏)丸ごと味付けして一気にハンバーグにして冷凍しておくと、色んなアレンジができてすごくオススメです。また、プレ・ゴールデンエイジの発育に必要な栄養素である、DHAやEPAを含む魚をメインのタンパク質にすることも多かったです。

「親が美味しく食べている姿は重要な食育」と、彩り豊かな食事を出すことを心がけている

━━チートデイや息抜きの食事はとられていましたか?

髙田 お酒ですね!生後半年で離乳したのを解禁に、平日はワイン三杯か日本酒を二合ほど、週末には一瓶(720㎖)は空けます。私は大会の減量期でも、長く期間がとれるときは大会直前まで飲むんですよ。量は抑えながらですが、本当に大好きなのでこれだけは、と思って。

━━トレーニーが徹底的に避けがちなお酒を飲んでも美しく絞り上げられているということは、「メリハリがあれば嗜好を我慢しすぎずボディメイクはできる」という証ですね。

髙田 全然できます。最近は、睡眠中に胃に食事が残らないように、夕食のカーボを吸収の早い餅や赤飯にしたりと小さな工夫もしてます。

「ママはスーパーヒーロー」
鍛えた身体が作った家族の思い出

━━「強い母になりたい」と始められたトレーニングですが、育児に生かせたと思う体験は?

髙田 男の子の遊びを全力で楽しめることですね。公園中を一日中一緒に走り回れますし、山登りが好きなのですが、3歳の初登山体験では、途中でバテてしまった子どもを担いで登頂しました。こういう、普通のお母さんでは見せられなかった景色を一緒に体験できるときに、トレーニングしててよかったと思います。

山登り好き。お子さんが3歳で初登山したときは髙田さんが途中から担いで登頂したという

━━現在、ステージに立つ髙田さんを見て息子さんは何かおっしゃっていますか?

髙田 この前、ゲストポーズのあとに家族で話していたら、いきなり夫に向かって「ママ、大会に出てて良かったよね!カッコいいじゃん!」と言ってくれたんですよ。私は『アベンジャーズ』といったスーパーヒーロー作品が好きなのですが、息子にとってそういう憧れの存在だと思ってもらえるママになりたかったので、嬉しかったです。

━━今後の目標を教えてください。

髙田 競技では、国際大会で結果を出して、エリートプロのビキニ選手になりたいです。個人的には、家族がみんな健康で、それぞれの目標に全力で立ち向かえるように、妻として母として全力でサポートしていきたいです。

髙田さんの“産後おすすめ”トレーニング

アダクション/アブダクション

目的:股関節の安定
「股関節の可動域を広げ、外旋をスムーズにすることで膝や足首に負担をかけずに下半身の種目が行えるようになります」

チェストプレス

目的:巻き肩改善
「フォーム的に胸が開くので肩周りがストレッチされるほか、胸椎の伸展がスムーズにできると肩甲骨が安定し、背中のトレーニング精度が向上します」

アブドミナル

目的:骨盤の安定、開いた肋骨を締める
「出産により引き延ばされて弱った腹筋全域を鍛えることで、開いた肋骨が閉じ、骨盤も安定しやすくなります」

番外:マタニティ・ヨガ

「産前に参加したヨガで習った胸式・腹式呼吸はトレーニングスキルの向上につながりました」

たかだ・ちひろ
1990年12月3日生まれの35歳。埼玉県出身。身長:156cm。普段はゴールドジム横須賀神奈川でトレーナーとして働いている。2019年に出産した1児のママトレーニー。コンテストは2022年に横浜オープンでデビュー(優勝)。その他、東日本フィットネス選手権オーバーオール優勝、JBBFスポルテックカップ優勝、アーノルドクラシックビキニ5位など国内外で活躍を続ける。

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