「ダイエットすると、胸やお尻のボリュームがなくなる……」。ダイエットを行う多くの女性がこのような悩みを抱えたことがあるのではないだろうか。昨年11月に開催されたベストボディ・ジャパン日本大会で、全国から「健康美自慢」たちが集う中トップ10入りを果たした橋本由起(はしもと・ゆき/39)さんは、「女性らしい身体つき」を保ちながらのダイエットに成功している。そんな橋本さんが考える、トレーニング面、食事面で意識すべきこととは。
「お腹がでやすい」悩みを改善
「ベストボディ・ジャパンに出るまでは、姿勢を良くするには単純に『胸を張ればいい』と思っていたので、腰を反って胸を張り、姿勢がいい風にみせていたんです(笑)。ただコンテストに初挑戦した際、『私って全然姿勢良くないのでは……?』と感じ、そこから姿勢改善に取り組み始めました」
「姿勢改善のプロの方に見ていただき、言われたのは『インナーマッスルがすっからかん』ということ。骨盤底筋群など細かい筋肉がないので、姿勢が悪くなることに気付きました」
それまで行っていた「汗をかくトレーニング」から「汗をかかないトレーニング」へ移行。
「特に、腰を反って無理やり張っていた胸。胸郭周りがかなり硬かったので、ピラティスを始めました。また、しっかり足で立つためにテニスボールで足裏をごりごりほぐしたりと、それまでの『汗をかく』ウエイトトレーニングではなく、『汗をかかない』自重トレーニングに切り替えました」
「お腹がでやすい」悩みを改善した方法とは。
「『お腹がでやすい』という悩みもあったんです。それを改善するために骨盤底筋群や腸腰筋を鍛えるトレーニングを行いました。マットに寝転がって行うエクササイズなのですが、全身の力を抜いて下腹部を引き上げるイメージで動作します。これを地道に続けたところ、これまでオフシーズンにはコンテスト体重の51kgから57kgまで増えていたのが、53kgまでしか増えなくなりました」

自宅で行う「お腹引き締めトレーニング」
女性にオススメ!橋本さんの「お腹を出にくくする」エクササイズ
ヒザの角度が90度のまま足の裏を床に上げ下げする。全身の力を抜かずにお腹に力を入れて腹筋をしてしまうとアウターの筋肉がばかりついてしまい、かっこいいシックスパックになってしまうため、全身の力を抜いて下腹部を引き上げることを意識する。その結果、中のインナーマッスルだけに刺激が入り、お腹が出にくくなって女性らしい身体に近づく
胸のボリュームには「鉄分」!?

橋本さんの減量期の食事例
橋本さんは女性らしい身体でステージに立つために、しっかり食事を取ることを意識している。
「食事では、まずは白米をしっかり食べることが重要です。私は1日に約1.5合は食べるようにしています。たんぱく質は、これまでは鶏胸肉など脂質の少ないものばかりでしたが、ある程度脂質のあるもの(豚肉や魚など)も食べるようにしました。脂質の摂取をかなり抑えていたころは肌がかなり乾燥していましたが、この食事に変えてから乾燥が気にならなくなりました」
胸のボリューム維持に一役買ったのは「鉄分」。
「胸のボリューム維持には『鉄分』です(※)。月に一度、バストアップサロンにも通っているのですが、そこで『胸のボリュームには鉄分!』と聞きました。私はサプリメントから摂取していて、減量中にも効果を実感できていますね」
(※バストを支える重要な役割を担うクーパー靭帯の主成分はコラーゲンであり、コラーゲンを体内で生成するには鉄分やアミノ酸が必要となる)
橋本さんに「女性らしい身体」を保ったままダイエットする秘訣を教えてもらった。
「まずトレーニング面では、身体の機能を改善してからウエイトトレーニングを行う方がいいと思います。以前の私みたいにインナーマッスルがすっからかんな状態で行ってウエイトトレーニングを行ってしまうと、筋肉のつき方が自然ではなくなり、女性らしい身体には近づけません!」
「食事面は、脂質を恐れすぎず、バランスの良い食事を心がけること。そして胸のボリューム維持のための鉄分をしっかり摂ることです。食事の質を見直し、しっかり食べて痩せるダイエットをすることが重要です」
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中原義史 写真提供:橋本由起
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