マッスルゲート大阪大会第2部はウーマンズレギンス50歳以下の部のピックアップ審査から始まった。一列に並んでバックポーズしているところを見渡したとき、ウエストの細さが際立っている選手がいた。優勝した北村友美(きたむら・ともみ/42)さんだ。
北村さんは身体を動かすことが好きで、小学生のときから今までバレーボールやソフトボール、テニス、スノーボード、ゴルフなどいろいろなスポーツに親しんできた。
特に大学時代に始めたテニスは、社会人になってからもずっと続けていたが、コロナ禍で中断し、そのまま運動をすることなく過ごしていたそうだ。
そんなとき、家の近くにジムができた。先に入会して楽しそうにジムに通う友達の影響もあり、北村さんも入会したものの、不安があった。実は、過去に2回ジムに入会したが、何となく通っていて半年ほどで挫折した経験があったのだ。
今回も通い始めて、「このままではまたすぐ挫折しそう」と思い始めた時、北村さんはマッスルゲートの存在を知る。
「マッスルゲートのウーマンズレギンスは初心者でも出やすい、というので挑戦してみようと思いました」
目標ができたおかげでジム通いも楽しく続けることができ、マッスルゲートに出場するのは今回が4大会目。毎大会、身長別と年齢別の2部門にエントリーしてきた。過去の結果は一度3位になった以外、5~7位の間を行ったり来たりで、あと一歩奮わなかったそうだ。今回初めて優勝したが、今までとの違いは何だったのだろう。
「ジムでピラティスの先生をされている方と知り合いました。その方はご自身も大会に出られており、ボランティアでポージングの指導経験もあり、私が出場していた大会を見ておられたのです。『表情とアラインメントがいいのに、ポージングがとっても、もったいない選手だなぁと思って記憶していました』と声をかけられ、グループレッスンに誘っていただき、受講したところ今回の結果になりました。本当に感謝しています」
ウエストが細くても、そこからの背中の広がりをポージングでうまく表現できなければ優勝することは難しいだろう。ポージングがどれだけ重要かを北村さんは実感している。
「今回、身長別では優勝しましたが、年齢別では3位でした。ダブルエントリーしたとき、同じ選手でも部門によって順位が入れ替わることがあります。やはりそのときその場のポージングが大事なのだと思っています」
今回優勝したことでジャパンカップ出場を考えているという北村さん。ポージングに磨きをかけてジャパンカップで魅せてくれるはずだ。
取材:あまのともこ 撮影:上村倫代