「ただ細いだけではなく、ほどよく筋肉のついたメリハリある健康的な身体をつくりたい」。昨今、“女性は細ければ細いほど美しい”とされてきた美の概念が、はっきりと変わりつつある。
8月11日(日)、ベストボディ・ジャパン(以下、BBJ)主催のモデルジャパン2024愛知・名古屋大会が開催された。BBJは、従来のボディコンテストにおいて評価されてきた過度な絞りや筋肉量ではなく、「過度でない痩身や筋肉量」が審査基準となる。
本大会でガールズクラス(18歳〜29歳)グランプリを勝ち獲った馬場風奈(ばんば・ふうな/27)さんも、その「健康美」というコンセプトに惹かれた一人だ。
「もともと細身ではあるんですが、ぺたんこなお尻や肩幅の広さが目立ち、細いのに体脂肪率が多くメリハリがないのが悩みでした。トレーニングを始めて筋肉をつけたことで、理想としていた体型にどんどん近づいていくのが楽しいです」
馬場さんは、初参戦の岐阜大会でグランプリ。そして続く、石川・金沢大会にて準グランプリ、本大会でグランプリという快進撃を続けている。馬場さんは、コンテストに向けた減量について“彩りの良い食事”を意識して行ってきたという。
「メインにしている白米と鶏胸肉のほか、ブロッコリーやインゲン、トマトなどを取り入れることで、見た目にも美味しい食事を心がけていました。トレーニングをする日は、おやつに和菓子を食べることもあります。無闇に減らすのではなく、自分に合った適切な量を把握して、それを徹底して守りました」
「私はヨガインストラクターの仕事をしていて食事が夜遅くになることもありますが、特にそれがデメリットになっている感じはないです。トータルの摂取カロリーが守れていれば食べる時間は関係ないと思います。しいて言えば、浮腫み対策としてカリウム不足を防ぐということは意識していました」
女性のボディメイクには、浮腫み対策がとても重要だと語る。
「ストレッチやフォームローラーでのほぐしを、毎日欠かさず行っています。浮腫みは体重の増減以上に見た目に大きく出ますよ。私は前大会から1kgしか減っていないんですが、すごくシャープになったと評価を受けました」
「痩せたかどうか」の指標として話題に上がる体重。だが、そもそも筋肉は脂肪よりも重く、トレーニングで筋肉をつけてボディメイクをしていく上では必ずしも重点をおくべき指標ではない、ということを馬場さんの美しく進化し続けるボディラインと活躍は、証明しているのではないだろうか。
執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
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