「正面は若作りできても、背中は年齢を隠せず自分が歳を取った現実を突きつけられショックを受けていた。『どすこい』と他人から馬鹿にされたこともあります」と語る、たまき(55)さん。
そんな、たまきさんがボディメイクへ目覚めたのは夫からの一言でした。
「由美かおるさんのような女性が存在するのだから、無理じゃないはず。なんとかできないの?」
この言葉がきっかけでコンプレックス解消を決意したという。まずはジムへ入会しトレーニングとコンディショニングに励んだという。
「トレーニングは4分割(肩腕・胸・背中・脚尻)で週4日のトレーニング。月に一度パーソナルトレーニングへ行っています。コンディショニングは、毎朝のルーティンメニュー(グッズを使った感覚刺激と背骨・股関節などのストレッチなど)の他、トレーニング前にその日のメニューに合わせて行います。例えば股関節や肩関節の安定化など。コンディショニングも月に一度パーソナルへ通っています」
トレーニング以外にも自身の日常生活へ目を向けていた。
「一番は日々の呼吸を意識しました。リブフレアの状態(肋骨が外側に広がった状態)で、体幹部は薄めだけれどウエスト幅が太く、Vシェイプにならないことが悩みでした。一つは、呼吸のエラーが原因であると指摘いただき、日常生活の中で正しい呼吸ができるように気をつけました。最初は『肩甲骨』『股関節』と言われてもその関節や骨がどこにあるのか分かりませんでした。しかし呼吸改善に取り組んでいるうちに体幹部が連動するようになり、今では肩甲骨や股関節を見つけられています。体幹部に神経伝達が届くようになったことで背中とお尻のトレーニング効果が高まったと思います」
コンプレックスの解消と同時にコンテストへの挑戦も始めたたまきさんは、食生活の改善にも注力していた。
「栄養管理アプリでPFCバランスとビタミン・ミネラルを把握し、バランスよく食べるように心がけました。また、糖尿病家系のため血糖値をコントロールできるように1日3食と補食3食の分食にしています」
これまでの日常を変え改善を徹底した、たまきさんに職場でもうれしい変化が訪れたと言う。
「わたしの変化を見て60代の同僚も筋トレに興味を持ち始めてくれました。それが最近で一番うれしい出来事です。今月ジムの体験に行くと話してくれて、老若男女関わらず皆が健康になるといいなと願っています」
間違いなく、たまきさんの素晴らしい変貌が周りに伝わり与えた影響だろう。
「長期目標は人生最後まで自分の脚で歩くこと。貯金と貯筋の両方をがんばりたい。中期目標は女子フィジーク選手として入賞することです」
取材:佐藤佑樹 写真提供:たまき