「『2年連続ビギナーズフィットネスに出場していいのかな?』と悩んでいたときに、尊敬するポージングの先生から『フィットモデル※に向いていると思うよ』、とのお声をいただきました。その会話がフィットモデルを金銭面で躊躇していた私の背中を押してくれました」
※ワンピース水着とイブニングドレスのカテゴリー
2023年、京都府ビギナーズフィットネス大会優勝、兵庫県ビギナーズフィットネス大会2位、ゴールドジムジャパンカップで身長別・年齢別とも2位と、レギンスカテゴリーで大活躍した塩谷暁子(しおや・あきこ/42)さんは、昨年からJBBFのフィットモデルに転向した。転向1年目から西日本選手権で優勝するなど結果を出したが、カテゴリー変更することでトレーニングやメンタル面にも変化があったという。
“完璧主義にしすぎない”
レギンス時代は土日と祝日のみだったトレーニング時間を大幅に増えた。
「現在は、平日45分ほどを3日間と土日90分ほどで、肩、背中、脚とお尻、少し胸をしています。ただこれはあくまでも理想です。若いころは超完璧主義な性格に自分自身深く悩んでいたので、無理してでもちゃんとやらないと!の精神になって自分が潰れてしまわないよう、この頻度を目標に、無理せずできる範囲でトレーニングしています」
筋トレ上達で内心ニヤニヤ
「一番は意識が変わりました。レギンス時代は、一つひとつの動作の狙いは何なのかさえも考えたことがなく、言われたことをただ黙々と、淡々とこなしているだけでした。でも、トレーニングの時間を十分に取れないからこそ、今は一つひとつ考えながらできるだけ丁寧に、と心掛けるようになりました。その結果、狙っている部位に集中するということが少しずつ身に付いてきたと思います。ピンポイントに効いていると感じるときは、内心ニヤニヤものです。これからもっともっとニヤニヤを増やしていきたいです」
脚、お尻を集中強化
「私は若いころに摂食障害で痩せ細ったり、逆に太ったりで身体が忙しかった時期がありました。脚とお尻のトレーニングに力を入れることで、身長157cmに対して体重が80kgあった時代のなごりを消したいです。腰が痛いという言い訳で、これまで脚トレ、尻トレを避けていましたが、フォームを試行錯誤したり、日々の生活で骨盤の位置を気にしたり、あとは周りを気にせず重量はマイペースに取り組むようにしています」
最後に、今シーズンの身体づくりや大会出場について聞いた。
「ポージング中も日常生活でも、足裏を上手に使えるようになれたら何がどう変わるんだろうと、最近興味が湧いてきたので、今年ちょっと踏み込んでみようかなと思います。大会については、一番は家族優先で、あとは仕事の異動で4月からも大会に向けた準備ができる生活環境であれば、今シーズンもチャレンジしたいです。成績云々以前に、メンタル含め色々な面で昨シーズンの自分を超えて、2024年の自分にドヤ顔したいです」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材:あまのともこ 写真提供:塩谷暁子さん
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