4月12日、宇都宮市文化会館で『マッスルゲート栃木大会』が開催され、ビキニフィットネスマスターズと一般の部で見事優勝を果たしたのは、大橋尚子(おおはし・なおこ/58)さん。その優勝までの道のりやトレーニング、減量方法について話を伺った。
【写真】年齢はただの数字だと体現!58歳、大橋尚子さんの美しいボディ
「51歳で始めたチアダンスのパフォーマンス力を高めたくて、最初はヨガやピラティスからボディメイクを始めました。そのうち、もっとメリハリのある身体を作りたくなって、55歳から筋トレをスタート。イベントのステージでは“マッスル系チアリーダー”として注目されるようになりました」と、筋トレを始めたきっかけを語ってくれた。
「以前は補正下着の試着時に『お尻と胸が下垂してますね~。この下着ならメリハリボディが作れますよ!』と言われ、ショックで高額な下着を買ってしまったこともありました(笑)」
今回の減量については、過去の失敗から学んだという。
「当時はとにかく痩せたくて、野菜だけを食べるような極端なダイエットをしていたんです。その結果、筋肉が落ちて肌のハリもなくなり、シワシワに……。今回は、肌のハリや艶感を損なわないよう、野菜・魚・鶏肉・卵などを蒸してカロリーを抑え、発酵食品も積極的に取り入れるなど、栄養バランスを重視しました」
トレーニングについては、特に下半身強化に力を入れたそうだ。
「私は下半身の筋量が少ないので、スクワット系のトレーニングを多めに取り入れました。骨盤の位置を意識して、筋トレ+ストレッチで弾力と丸みのあるヒップを目指しました。あと、睡眠もトレーニングの一部と考えて、しっかり眠るようにしていました。また、日常生活でも股関節を外旋させてつま先立ちで歯磨きしたり、ドライヤー中にスクワットしたり、椅子に座るときは骨盤を立てて腹筋と内転筋を意識したりと、できるだけ“ながらトレ”を取り入れていました」
ジムでのトレーニングに限らず、日常のあらゆる場面で意識を高め、身体づくりを徹底していたという。
「デビュー戦で優勝できるなんて夢のようでした。本当に一人では闘えなかった。たくさんの方が応援してくれて、それがすごく力になりました。感謝の気持ちでいっぱいです」
ボディメイクを始めたことで、人生観にも大きな変化があったと語ってくれた。
「ボディメイクを通して、“私の可能性は無限大!”と思えるようになりました。歳を重ねることは老化ではなく進化。年齢を言い訳にせず、チャレンジを楽しむ生き方ができるようになりました」
そして、同年代の方に向けても力強いメッセージを送ってくれた。
「私も以前は年齢を理由に諦めていましたし、挑戦することを恥ずかしいと思っていました。でも一歩踏み出せば、見える景色も出会う人も全く違うんです。年齢はただの数字。いつからでもチャレンジしていい!スタートラインは自分で決めるもの。できないことはマイナスではなくプラスで、“伸びしろ”なんです。身体が変われば心も変わる、それを日々実感しています」
大橋さんは今後の目標もすでにしっかりと描いていた。
「2年後の還暦祝いにヌード写真を撮ることが目標です!しなやかで女性らしいメリハリボディを目指していきます。60歳を過ぎてもビキニフィットネス選手として、チアリーダーとして、自信を持ってステージに立てるよう、これからも鍛え続けます!」
大橋さんは、まさにその言葉通り「年齢はただの数字」であることを体現している。これからのさらなる進化がますます楽しみだ。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究中。
次ページ:年齢はただの数字だと体現!58歳、大橋尚子さんの美しいボディ
取材:佐藤佑樹 撮影:北岡一浩