4月20日、安城市民会館で『マッスルゲート愛知春季大会』が開催された。ボディフィットネス一般の部で優勝、さらにウーマンズウェルネス一般の部でも2位という素晴らしい結果を収めたのは、金子由夏(かねこ・ゆか/41)さんだ。
【写真】細やかな工夫で作り上げた身体でステージに立った金子由夏さん
この快挙の背景には、日々の積み重ねと細やかな工夫があった。
「以前は背中のトレーニング感覚がつかめず、腕ばかりに効いてしまい、太くなっていました。そこから、トレーニング前にストレッチを入れ、背中を広げる感覚を意識し、ネガティブ動作を重視して“伸び感”を得られるように工夫しました」
自身の弱点にしっかりと向き合い、改善へとつなげていった。
「トレーニングは1日20分、週6回の頻度で行いました。短時間でも、しっかり効かせることを意識して集中して取り組んでいました」
限られた時間の中でも、質を重視した効率的なトレーニングを徹底していたという。
「食事については、基本はローファットでカロリー調整をしながら減量を進めました。大会1カ月前からはケトジェニックに切り替え、身体の変化に合わせて柔軟に対応しました」
自分の身体の状態を見極めながら、食事内容も戦略的に変えていたのだ。
大会を振り返っての気持ちを尋ねると、こんな言葉が返ってきた。
「ウーマンズウェルネス一般の部での2位という結果は、正直すごく悔しかったです。でも、私が筋トレを始めたきっかけは“身体の衰えを感じたこと”でした。そこから、パーソナルトレーナーになりたい! 大会にも出たい! という夢が芽生えて、大会出場につながりました。今では、同じように身体に悩みを抱えている人の力になりたいと思っています」
「ボディメイクを始め、自分の身体の好きなところが増えました。私は私らしくこの身体でいいんだと思えています!」
自分のために始めたトレーニングが、今では「誰かのため」に変わっている。「小さな一歩から人生は変わる」ということを体現したのだ。
金子由夏さんの挑戦は、今後も多くの人に勇気を与え続けていくに違いない。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材:佐藤佑樹 撮影:上村倫代