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60歳、“夏の扉”を再び開く 還暦スター誕生で輝いたエンタメ魂

5月31日、神奈川・カルッツかわさきにて開催された、スペシャルフィットネスイベント『還暦スター誕生』。1970〜80年代に一世を風靡した伝説のオーディション番組『スター誕生!』(日本テレビ)を彷彿とさせる本イベントには、60歳から96歳までの参加者たちが集結。鍛え抜かれた肉体、華やかなダンス、圧巻の歌唱で観客を大いに沸かせた。

出場者のなかには複数のカテゴリーにチャレンジした人も。その中でもひときわ存在感を放っていたのが、滝本真弓(たきもと・まゆみ/60)さんだ。

【写真】滝本真弓さんの熱唱シーン

滝本さんは、イブニングドレス姿で筋肉美や女性の総合的な美しさを競う「ドリームモデル60歳以上の部」と、カラオケ採点で歌唱力を競う「歌の採点部門」の2部門に出場。フリーアナウンサーとして培った表現力を武器に、華やかな舞台へ挑んだ。

「仕事柄、人前で表現することや歌うことが大好きなので、出場はほぼ即決でした。それに、普段からスポーツジムに通っているので、思い切ってボディメイクのコンテストにも初挑戦してみたんです」

ドリームモデルには17名がエントリーし、ハイレベルな戦いとなったが、初出場ながらも滝本さんは堂々としたステージングを披露。その直後、真紅のミニドレスに早変わりして挑んだ「歌の採点部門」では、松田聖子の『夏の扉』を振り付きで熱唱。94.517点という高得点を叩き出し、見事2位に輝いた。

「ドリームモデルは残念ながら決勝に進めませんでしたが、歌の部門では2位をいただきました。見てくださった方からも『まさにエンターテイナー!』というお声をいただいて、本当にうれしかったですね」

「まゆみん(滝本さんの愛称)に会うと元気になる」と語る友人も多い。その秘訣を尋ねると、まず返ってきたのは「家族への感謝」だった。

「主人と娘の存在があってこその私です。どんな挑戦にも応援してくれる家族の支えがあるからこそ、前に進めるんです」

さらに滝本さんは「前向きな姿勢」こそが、元気に生きる最大の秘訣だと教えてくれた。

「これまで、怪我や家族の介護、更年期など様々なことと向き合ってきました。でも、どんなことも『経験値が増えた』と前向きに受け止めてきたからこそ、へこたれずに乗り越えることができたし、心が動いたことに迷わずチャレンジしてきました。一歩踏み出せば違う世界が見えてくる。これからもたくさんの挑戦を通して、そのことを伝えていきたいですね」

落ち込んだときの“特効薬”として挙げてくれたのが、ジムへ行くこと。行くまでは「今日はやめておこう」と思っても、スクワットを1回、2回と重ねるうちに「やれるかも」と気持ちが変わっていく――。そんな実感をもとに、「気分が沈んだときこそ、まずは身体を動かしてみて」と滝本さんは語る。

肩の力を抜きながらも、一歩ずつ、迷わず前に進む。還暦を迎えた今も、滝本さんの人生は新しい扉を開き続けている。

滝本真弓さん

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取材・文:藤村幸代 撮影:中島康介

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