「スキニーパンツを履いたとき、お尻が下がっているのが嫌で、きれいに履きこなしたいと思ったのがきっかけです!」
出場の経緯をそう笑って答えたのは、今年ボディコンテストデビューを経験した小口真裕紀(おぐち・まゆき)さん。6月14日(土)に開催された『サマースタイルアワード』名古屋予選にて、ビューティーフィットネスモデル部門の新人戦(ルーキークラス)と身長別戦(トールクラス/161cm以上)の両方で5位の上位入賞に輝いた。
小口さんは元々ランニングなど身体を動かすことが好きで、美尻の育成に向けてトレーニングをするうちにSNSで見るようになったコンテスト出場の女性たちに刺激を受け、大会経験者の友人の後押しもあって挑戦を決めたという。
「最初は憧れだけだったけど、自分に自信を持ちたい、どこまでできるか試したいって思いました」
美容師の多忙な日々を縫う努力
美容師という変動の多い勤務時間のなかで、最低週3回のジム通いを徹底したが、実情はかなりバタバタだったと小口さんは苦笑する。
「どんなに忙しい勤務でも、絶対ジムに行くって決めてました。予約の状況を見て、夜に行けなさそうなら朝にしたり、ジムに行く前提で毎日を過ごしました。ぶっちゃけ、仕事して終わってからトレーニングしてとなると全然時間が足りなくて、家のことはほとんど手付かずで休みの日に一気にまとめてやっていた感じでした」
食事管理もトレーナーの指導のもと、毎日鶏胸肉や魚、牛肉を欠かさず摂取。減量末期には主食をさつまいもに切り替え、ストイックな生活を貫いた。
「家事は後回しになることも多かったのですが、減量に必要な食材だけは切らさないように頑張りました(笑)」
「人生で今が一番好き」な自分へ
こうして慣れない生活の変化の連続をなんとか乗り越えた結果、人見知りで人前に出るのが苦手だった過去から、コンテストを通じて「後悔のない努力をしたって胸を張れる」と自信を深めたという。
「本当に出て良かった!辛かったけど、日に日に変わっていく自分の身体が楽しくて、人生で今の自分が一番好きです。高い目標があれば誰でも頑張れると思いました。この大会に出会えて良かったです」
今後は、入賞により切符を手にした12月の決勝大会に向けて、さらに実力を磨く意気込みだ。目標のある人生は、大変でも楽しい。「自分のことを好きでいられる」ということが、賢明な努力がもたらすなによりの収穫かもしれない。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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