IFBB世界フィットモデル選手権で日本人初の金メダルとワールドカップ総合優勝を達成した本田有希子さん。名コーチ・柏木三樹氏の指導のもとで行った下半身トレーニングを公開します!
Point
すべての種目の強度がとても高いので、疲労していて筋弾性が低かったり、柔軟性が低かったりすると、ケガのリスクが上がるので、柔軟性を高め全回復で挑むのがよい。
週2回、1回60分の高強度トレーニングでメリハリのある身体に!
本田有希子選手の下半身トレーニングを公開!
トレーニング前のアップの一部
筋膜リリースとストレッチで身体を整えてからトレーニングを行う。「柔らかい筋肉と整った骨のバランスは、若々しく女性らしく魅せる上でもとても重要」(柏木)
「柔軟性を高めるためにお風呂上がりのストレッチは毎日行っています」(本田)
❶マニュアルプローンレッグレイズとマニュアルアブダクションのコンパウンドセット
8+8×2セット
【ねらい】大殿筋の高さと中殿筋の高さ
プローンレッグレイズは膝を曲げ過ぎたり、腰が反りすぎたりしないように、股関節の動きだけに集中する。マニュアルヒップアブダクションは可動域いっぱいで、特にピークがおざなりにならないようしっかり上げる。ほか、腰が丸くなると目的の筋肉に効かないのでしっかりと反る。
「エクサイズでは特製のベルトを使用。全体は細く背面のみサポートが付いた特殊形状により、女性の小さな体格でも肋骨と骨盤に触らず、下背部の反りすぎを防ぐ効果があります」(柏木)
❷ストレートレッグバックランジのフルレンジとパーシャルレンジ
20kg 8+8×2セット
【ねらい】ハムストリングのストレッチポジションでセパレーションとハムストリングと大殿筋境目のセパレーション
しっかりと腰を入れること。ハムのストレッチ感を得るとともに、腰への負担を減らせる。次に膝がロックしないように軽く曲げ、腰を後ろに引くように下げる。膝が踵より前に出ないようにして、踵で引っ掛けるように上げる。柔軟性がとても必要な種目。
❸ニーリングバックランジクロスとストレート
40kg 8+8×2セット
【ねらい】大殿筋・中殿筋のサイズアップ
エクサイズオリジナル種目で、ベース作りに必ず行なうが、とくにクロスは柔軟性が足りないと、膝に捻じれが生じ痛めてしまう可能性が高い。殿筋の柔軟性に自信がなければストレートだけがよい。柔軟性が足りないと、腰をしっかり入れることができず、背筋のエクササイズになってしまう。
❹ノンロックスクワットのドロップセット
40kg 8+8×2セット
【ねらい】大腿直筋、中間広筋のサイズアップ
膝を前めにしてシシースクワット気味に、目的の筋肉を意識してしゃがむ。踵が浮いてしまう場合は、プレートなどを踵に置く。つま先はVの字に開いて、踵をつけて水平近くまでしゃがむ。一番大事なことは、ノンロックなのでどんなに辛くても、すべてのレップが終わるまで立ち上がらないこと。高さのイメージはハーフスクワットのボトムの位置くらい。
背中と肩上半身メニュー
ビハインドネックプルダウンとアンダーグリッププルダウンのコンパウンドセット
30kg 8+8×2
【ねらい】背面のセパレーションとアウトライン
シーテッドロウパラレルグリップとオーバーグリップ
40kg 8+8×2
【ねらい】広背筋によるアウトライン強化と背中の筋肉の厚み
マニュアルサイドレイズとマニュアルリアフライのコンパウンドセット
【ねらい】三角形のサイドとリアのアウトライン
ほんだ・ゆきこ
1992年8月3日長野県飯田市出身。看護師、保健師、助産師。好きな食べ物は魚介類、果物。2023年IFBBアーノルドクラシックヨーロッパ・フィットモデル164cm以下級2位。2023年フィットモデルワールドカップ160㎝以下級2位。2024年JBBFオールジャパンフィットモデル選手権158㎝以下級優勝。2024年日本人初のIFBB世界フィットモデル選手権160㎝以下級優勝、IFBBフィットモデルワールドカップ160cm以下級&オーバーオール優勝を果たす。
かしわぎ・みきコーチ
1971年4月18日生まれ。三重県出身。XYZエクサイズトレーニングスタジアム代表。36年間トレーナー・講師として専従し、安井友梨選手、本田有希子選手などトップ女性競技者を輩出する。専門学校マッキー総合学園、日本ダンス&スポーツ学院、専門学校トライデント、スポーツクラブBIG-S主催セミナー、パッシブストレッチセミナーなどの講師。
取材・文:にしかわ花 撮影:上村倫代 写真提供:本田有希子 Web構成:中村聡美