人の“美しさ”を作る大きな要素である背中。
 上がってしまいがちな肩をグッと下げ、その美しさを作るのが“姿勢筋”です。
 姿勢を整えれば外見のイメージも大きく異なり、品格や説得力を生み出します。
 今回はそんな背中に効く自宅で簡単に行えるトレーニングをご紹介します。
★肩甲骨の柔軟性を高めるトレーニング①
 ①足を肩幅に開いて立ち、右腕を頭上に上げる。
①足を肩幅に開いて立ち、右腕を頭上に上げる。
 ②そこから体を左側へ倒す。脇腹を伸ばすイメージで。
 ③その体勢から右肩をグッと上げるようにして肩甲骨を伸ばす。
 ④肩を元に戻す。これを3回繰り返し、反対側も同様に行う。
★肩甲骨の柔軟性を高めるトレーニング②
 ①両手を広げ、足は肩幅よりやや広く開いて立つ。
①両手を広げ、足は肩幅よりやや広く開いて立つ。
 ②そこから膝を曲げつつ、目の前で大きなボールを抱きかかえるように腕を丸めていく。 ※息を吐きながら行う。
 ③手の平を上に向けながら膝を伸ばして胸と顔を斜め上に向けながら、腕はなるべく後ろへ運ぶ。 ※ここは息を吸いながら行う。
 ④膝を曲げながら腕を閉じる動きと
 ⑤膝を伸ばしながら胸を開く動きをムーブメントで繰り返し行う。
★横隔膜、お腹の筋膜を緩めるトレーニング

①うつ伏せの体勢で寝転ぶ。
 ②両腕を伸ばして上体を起こす。
 ③その体勢から胸を顔をさらに持ち上げ、目線は上に。この体勢をキープし、呼吸を大きく3回する。
 ④体を戻して終了する。
 ●ボディラインを確認する時、おそらくほとんどの方が正面、そして横からのチェックを気になさっていると思います。
 ですが、女性であれば特に気にしてほしい箇所が背中です。背中はトレーニングをルーティンワークにしている人からすると
 〝当たり前〞かもしれませんが、そうでない方、初心者の方はなかなか意識することが難しい部分です。
例えば「あの人キレイだな」と感じる時、人はどこを見ていると思いますか?
 メイク・ヘア・洋服などはもちろん評価基準になりますが、姿勢は第一印象で非常に大きな要因になることも分かっています。
 それでは〝姿勢を正す〞とはどういうことでしょう。
「姿勢に気をつけて!」と指導をすると、胸を張りお尻を突き出す方がいます。
 もちろん意識することに間違いはありませんが、大切なのは背中の〝姿勢筋〞です。
 クラシックバレエではアップに必ずバーレッスンが入ります。片手でバーを持ちますが、
 バーに手を置いていると力が入ってしまい、肩が上がってしまいます。
 それをグッと下げる筋肉が姿勢筋なのです。
クラシックバレエではどんなポーズをしても姿勢筋をしっかり意識して肩を下ろし、首を長く保つことが要求されます。
 バレリーナだけでなくモデルもこの筋肉を意識するだけでイメージが大きく変わります。
 また社会人の方が人前でスピーチや講演を行う際も、この姿勢筋を意識するだけで品格・説得力が増すので、
 ぜひあらゆる方に今回ご紹介するトレーニングを実践していただけたらと思います。
今回の講師は生尾美作子さん.............
 大阪府出身。1995年に宝塚音楽学校へ入学し、97年には宝塚歌劇団星組に入団。
 男役・拓麻早希としてドイツ・ベルリン公演や、日中邦交正常化30周年中国公演など、
 出演は1000公演を超える。2002年に退団し、マッスルミュージカルや劇団新幹線の舞台、
 テレビなどで活躍。05年からは女性専用フィットネス ButterflyLifeを立ち上げ、
 東京・目白椿の坂スタジオでダンス講師も担当している。
取材・文_長谷川亮
 撮影_ AP,inc.
 Woman'sSHAPE Vol.20掲載










