杉浦麻紀子(すぎうら・まきこ/47)さんが、5月5日(日・祝)の『モデルジャパン2025岐阜大会』で、ミス・モデルジャパン部門ウーマンズクラス(40~49歳)準グランプリを獲得した。
【写真】弾ける笑顔とビューティーな肢体で魅せる杉浦麻紀子さん
波瀾万丈な人生から導き出した“心のトレーニング”
杉浦さんは20代で子宮がんを経験、30代で手術と回復期を乗り越え、40代ではコロナ禍で約17kg体重が増加するなど、波瀾万丈な人生を歩んできた。そんな杉浦さんのボディメイクは、肉体だけでなく“心のトレーニング”を重視するのが特徴だ。特に今年は「ジャーナリング」に力を入れた。
「フィジーク競技は『見た目』を競うようでいて、実は『心も鍛える競技』だと私は思っています。2022年から毎日、体重、体脂肪率、摂取カロリー、食事内容を記録し、SNSで公開し続けています。加えて今年からは、一行日記、マンダラチャート、WISHリストを活用して気持ちや思考を可視化しました。体重や体調、心の状態をありのままに記録すると、『減量中に少し食べすぎた翌日の方が、なぜか数値が良かった』といったこともありました」
「最初は不思議でしたが、削ることばかりに偏っていた身体が、代謝を戻してくれたサインだったのかもしれません。身体の声を丁寧に聞きながら、リズムを整えていくことも、私にとっての大切なボディメイクです。毎日の記録を続けているからこそ、自分の身体がどう反応するか、“自分だけの法則”が少しずつ見えてきました」
ジャーナリングは、減量中の誘惑に打ち克つ意思や、結果が出ない時期も淡々と続ける忍耐力を養う時間であり、自分の取扱説明書を作るような気持ちで取り組んでいるという。「ボディメイクは苦しむものではなく、昨日の自分より今日の自分を好きになるためのもの」と語る杉浦さんの言葉は、記録を通じて自身の内面と深く向き合う大切さを教えてくれる。
ディテールにこだわるトレーニングと無理のない食事
今年、杉浦さんはウエストとの対比を際立たせるため、広背筋の「外側ギリギリ」を意識したトレーニングを導入。スクワット、ブーティービルダー、モンスターウォークでヒップアップを図りつつ、身体のラインのディテールにこだわっている。
「47歳という年齢で体重コントロールが難しくなるなか、食事管理は『1カ月に1kg以上落とさない』というマイルールを設定しています。急激な減量は筋肉やホルモンバランスを崩すので、数値を見ながら自分の身体が変化についていけるペースを守っています。焦らず、でも止まらずが大事だと思っています」
日々の記録をもとに食事内容を最適化し、無理のない減量を続ける姿勢は、長期的な美しさを保つ秘訣だ。2024年のモデルジャパン日本大会では予選敗退の悔しさを味わった。今年の目標はTOP10入りだ。
「大会基準のボディに磨きをかけ、『教科書どおり』と言われがちな表現から脱却し、ステージで“自分らしい自由な魅せ方”に挑戦します。小さな積み重ねを記録し、振り返ることで自信が生まれる。それがステージでのパワーになります」
年齢や過去を言い訳にせず、記録と今できることの積み重ねで挑戦を続ける杉浦さん。本格的なボディメイクになかなか踏み切れないという方は、食事やトレーニングの記録を週ごとに振り返り、自分に合ったペースを見つけることから始めてみるのもいいかもしれない。
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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。
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