桂巻綾乃(かつらまき・あやの/31)さんは、総合病院で形成外科医として働きながらボディコンテストに出場を続けている。
7月12日(土)に行われたベストボディ・ジャパン主催『モデルジャパン2025静岡・浜松大会』ミス・モデルジャパン部門レディースクラス(30〜39歳)では3位入賞を果たした。多忙ななかでもトレーニングとコンテストに打ち込める理由を聞いた。
変わったのは身体だけじゃない
「10年前からマラソンを趣味にしていましたが、理想の体型には程遠いと感じ、ただ細いだけではない健康的な身体を手に入れたくて5年前から筋トレを始めました」
当初は理想の身体を求めて始めたトレーニングだが、今では桂巻さんにとって見た目の向上以上に、精神的な強さももたらしてくれる大切な習慣になっているそうだ。
「筋トレを始めて最も変化したのは、ポジティブになれたことです。筋トレは身体が引き締まるだけでなく、心も元気になれる最高のスポーツだと思います」
職場では連日の夜遅くまでの手術と、土日の当直をパワフルにこなす同僚たちに囲まれる。ハードな環境で同じく力を尽くすための気力・体力づくりも職務の一環といえる。
「ただ、トレーニングに一生懸命になるあまりに仕事がおろそかになるのは一番良くないことですので、専門の勉強はなるべく勤務後に医局で終わらせ、トレーニングは終業後や隙間時間を活用しています」
効率的な時間管理を心がけ、職務に全力を注ぎながらの両立を実現しているという。
脂っこい食べ物が大好き でもコンテストのためなら頑張れる
「大会に出場するようになったのは、通っているジムのトレーナーに勧められたのがきっかけです。ベストボディ・ジャパンは顔も身体もきれいな方々がたくさん出場されていて、みんなポジティブで良い方ばかりでまた出場したいなと思うようになりました」
同大会の『ジャンル別&職業別東日本大会2023』ミス・ドクター部門でデビューして以来、コンテストに集まる人々のエネルギーに魅了されているという。ステージに立つ身体をつくるためにはストイックな食事管理も必要となるが、桂巻さんは実は今でも脂っこい食べ物は大好きだという。
「マクドナルドやラーメン、ケンタッキーも普段は食べています。ただ、大会前だけは我慢します。ステージに上がる選手はみんな努力している方ばかりなので、同じステージに立つ以上は我慢しないとと思って。終わった後は爆食します(笑)」
その代わり、日常的によく歩くことを習慣にしているという。歩く速さには自信があると屈託のない笑顔を見せる桂巻さんからは、心からコンテストを楽しんでいることがうかがえた。過度な厳密さで自分を律しすぎないことが、挑戦を長続きさせる秘訣なのかもしれない。
「ベストボディ・ジャパン自体が好きなので、これからも可能な限りは出場を続けたいです。日本一を手に取れるまで挑戦したいですね」
桂巻さんのストイックでありながら柔軟な姿勢は、忙しい日々のなかでも自分を大切にするヒントを与えてくれる。完璧を求めすぎず、楽しみながら目標に向かって努力する。そうして生まれる充実感や達成感は、生活をより豊かで活力あるものに変えてくれる。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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